ゲット・ビハインド・ミー・サタン

 だるいねん

 と月に吠えてもムナシイぜトゥナイト。もうバッテバテ。私はバッテラ。身体がだるくてだるくて。腹はへってるのに食欲がないという、「好きなんだけど、言えない」みたいな状態(←意味わかんねーよ! とセルフ田中ツッコミ)。

 こういうときは、やっぱり麺類に限る。しかもクールネスなやつ。心はすっかり「冷やし蕎麦」モードに確変。嗚呼、冷やし蕎麦に冷やされたい。愛するために愛されたい。

 そういうわけで愛しの冷やし蕎麦ちゃんを求め、自転車でふらふらと青梅街道へ。

 東京メトロ丸ノ内線、都営大江戸線『中野坂上』駅にさしかかった時、ショーケースに冷やし蕎麦がズラリ並んでいる店を発見! オ、オアシスだー!(オアシズにあらず)。

「冷やしたぬき、いいなぁ。冷やしきつねもまたオツなもんでゲスなぁ。あたしゃあなたのソバがいい、なんてことをね」と無駄に江戸情緒を演出した都々逸口調で考えていると、そのなかに一品、悪魔のようなあいつが……。

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 『悪魔のささやき』。見たところ大根の、おろし蕎麦。

 はは~ん。パスタでもラーメンでも、激辛モノはよく「悪魔風」とサタニックなネーミングがなされているもの(とはいえ和食でこの名前は初体験だが)。この蕎麦もきっと、おろした辛み大根やワサビが強烈にキいているはず。

 しかし事態は急変。そうは問屋がおろし蕎麦だったのである!

 頼んだ『悪魔のささやき』にツユをまわし注ぎ、覚悟の一口。

「から! ……くない……。あれ?」。

 まったく辛くない。大根もワサビも確かに辛みアクセントとなっているものの、あくまでノーマルレベル。それどころか揚げたて海老天がプリプリでとてつもなく美味しく、まるで天使の楽園。箸でいくらひっくり返しても(特に左端を)悪魔がいない。おーい、悪魔くーん、どこにいるのー?

 お店の女の子に「これのどこが悪魔なの?」と問うたところ、彼女はこう、ささやいた。

 「悪魔のように、おいしいから」。

 想定の範囲外に哲学的な答が返ってきた。悪魔のように、おいしい……。これは難問だ。クイズ悪魔のささやき……。

 お腹は満足されど頭は混乱したまま、店を出た。そしてもう一度、この店のショウケースを見た。するともう一品、気が遠のくようなメニューが。

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 『乙女の祈り』。蕎麦にパイナップル? ん~、どっちかというと、こっちのほうが悪魔っぽいんだが。

 この店、かなりの老舗のようだが、このようにたったふたつだけ際立って抽象的な名前の品があるのだ。なぜだろう。夏のせいかしら?(吉村智樹)。

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by yoshimuratomoki | 2005-07-15 22:28