ヨン様

 これは小田急小田原線・京王井の頭線『下北沢』駅周辺で見つけたもの。

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 インド料理『2×2=8』、これで「ににんがよん」と読む。

 言いにくいことだが、ズバリ直言させていただくと、間違っているのである

 しかし不思議だ。インドは世界でもっとも数学教育の進んだ国。なんせ「0(ゼロ)」を発明した国だ。日本では小学校で九九を習うが、インドの小学生は20×20の段まで教わるという。進学校に至っては141×141の段まで暗記させるというから凄まじい。そんなかけ算はお手のものの国が、2の段の計算なぞ間違えるはずがない。

 お店の人(インド出身の方)に理由を訊くと、インドの一部地域では4を「ハチ」に近しい発音をするという。日本の8の発音とよく似てるので、ギャグでこういう名前にしたとか。

 ちなみにインド南東で使われるタミル語では、4は「ナーンダ」と発音するらしい。2×2=ナーンダ。教育テレビみたいでナーンダか楽しい。

追記1:この店の入ってる「ハニー下北沢」というビル名もイイ感じ。地元で有名なドラァグクイーンみたいで。

追記2:この店の下にある『パンコントマテ』を「パソコントマテ」と読み間違え、「ネットができるイタリアンの店か?」と勝手におもこしてました。



10月16日(土)、僕が日頃撮り集めているVOW系おもしろ写真の上映会をやります。街がいさがしでも紹介した写真、未発表の新作など200連発! 生コメントでブチかまします

 題して『吉村智樹のひとりVOW! ~街がいさがし~

 場所は新宿ロフトプラスワン。ぜひ遊びに来てくださいね。皆さんとお会いしたいです。

 詳しくはココをクリック。
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by yoshimuratomoki | 2004-09-29 19:49

暗闇でトックリ!

 一昨日、コラムのなかで「秋だというのに蒸し暑い」と書いたら、たった2日で一気に気温がさがった。朝など寒さに震えて目を醒ましたほどだ。気候の変化が急すぎて、携帯電話の新機種発売なみについていけない。

 寒い季節は、燗酒がンマい。ビールもいいが、日本酒で焼き魚なぞつまむのも、また格別だ。

 燗酒といえば、こんな想い出がある。おれはむかし、某巨大居酒屋でウエイターの仕事をやっていた。おれの担当は燗酒をつくる「お燗番」。看板娘、いや燗番息子だ。

 とはいえメインはウエイターなので、お燗所につきっきりでいるわけにもいかない。なんせ3階建ての巨大居酒屋、人手は常に足らないのだ。日本酒を徳利に注ぎ、熱湯にひたしたままで放ったらかし。注文聞きやお運びなどで各テーブルをまわり、お燗所に帰ってきた頃には日本酒はグツグツ煮えたぎっている。湯気はもうもう。いまにも湯気の向こうから得体の知れないアラビアの大魔神が出てきそうなほどの沸騰地獄。

 当然そんな熱燗にもほどがあるヒートアップ液体など誰も飲めない。飲めば火傷必至。それにアルコール分はすっかり飛んでしまっているだろう。二級酒を沸騰させてるから、ワケのわからない化学反応があるやも知れない。

 そこで、徳利に冷や酒を注ぎ足して客に持っていくのだ。酷いもんである。なかには「ヒレ酒」の注文もある。ふぐのヒレを網に乗せ、炭火でこんがり焼いて……、なんて悠長なことはトーゼンしてはいられない。ガスバーナーで一気にまとめて焼くのだ。そんなガスくさいヒレを、いったん煮えたぎった酒にポイッと入れて客に運ぶ。冷や酒を注ぎ足してるから飲めない温度ではないが、味のひどさは推して知るべし。お燗ならぬ悪寒が走る。しかし客は「ンマい! この店はワカッテルね。ツウはヒレ酒をぬる燗で飲むんだよ」と上機嫌。それ以来、おれは日本酒の味うんぬんを口にする人を、イマイチ信用しないのである。

 そんなことを思い出したり思い出さなかったりしながら、都営三田線『板橋区役所前』という、まるでバス停みたいな名前の駅前を歩いたときのこと。陽はトックリと暮れ、シャッターの降りた商店街のなかに、なんだかわからない白い物体が集まっているのが浮かんで見えた。

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 それは大量の徳利だった。徳利が捨てられ、「ご自由におもちください さしあげます」と書かれている。どこかの小料理屋さんが店を閉めるのだろうか、徳利だけが堆く積まれているのだ。いや、お持ちくださいといわれても、正直いらんだろコレ。家庭でもわざわざ徳利で燗をつける家など、いまはめったにないはず。洗うのも不便だし。

 とはいえ、せっかく「さしあげます」と言ってくれてるのに無下に断っては男がすたる。というわけで、うちにぜんぶ持って帰ってきたわけだが、使いみちがない。

 とりあえず10本づつ並べて、ボーリング場でもはじめようかと思っている


*10月16日(土)、僕が日頃撮り集めているVOW系おもしろ写真の上映会をやります。街がいさがしでも紹介した写真、未発表の新作など200連発! 生コメントでブチかまします。

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by yoshimuratomoki | 2004-09-28 22:23

怒鳴るぞ平原

 かつて犬養毅首相は「話せばわかる」という名言を遺した。そして、この店はかの名言を凌ぐ迫力に満ちている。

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 「クレバワカル」だ。

 これはJR中央線・総武線・東京メトロ東西線「中野」駅付近で見つけたもの。昼間に撮影したので僕は店には入ってない。訪れた人の弁によると、愛想のいい女将さんがいるほんわかムードの店で、食べ物も飲み物も安くて美味しい。特にどれってわけでもなく、たいていなんでもうまい。コレといった際立った名物がないがゆえに、むしろ落ち着くのだという。まさに「クレバワカル」味わいだ。1950年代からこの店をやっているというから驚く。「クレバワカル、クレバワカル」という口コミが拡がって今日まで店が続いているのだろう。

 こういった店と反対のクレバワカル経験が僕にはある。僕はいま某雑誌で、芸人さんの想い出の土地で想い出の味を食べる連載をやっている。この連載で、目下人気沸騰のペナルティに連れていってもらった中華料理店がスゴかった。

僕「その店は、おいしいの?」
ペ「うまいです。でも、それだけじゃないんです」
僕「え!? それだけじゃないって、いったいなにがあるの?」
ペ「とにかく客がひとことも喋らないんですよ」
僕「なんで? 私語厳禁の店なの? そういうラーメン屋があるのは、聞いたことあるけど……」
ペ「そんな決まりごとは一切ないです。喋らないというより、喋れないんですよ」
僕「あのぅ、さっきから意味がサッパリわからないんだけど」
ペ「とにかく、イケバワカル。クレバワカルんです」

 さっぱり要領を得ないまま、僕はふたりに連れられて、その中華料理店に入った。少し旧びた、されど街のどこにでもある、なんの変哲もない中華料理店だ。客が喋れなくなる秘密とは、いったいどこに隠されているのか。

 そのときだ。店の親父が、おそらく奥さんであろう女性を怒鳴りつけた。「モタモタしてんじゃねーよ、バカヤロー!!」、さらに「あれやっとけっていっただろうが!」「早く運べよ、このバカ!!」と言いたい放題。さらに、鍋やら玉じゃくしやらを投げつける。もはや厨房ではない。厨房という名の戦場だ。あまりの緊張感に、確かに客はひとことも喋れなくなるのだ。

 しかし、女性は決してモタモタしてるようには見えない。怒鳴られる筋合いなどなさそうなのだが。僕はペナルティに小声で囁いた。

僕「あの女の人、なんかヘマやったっけ?」
ペ「いえ、俺らが高校時代から、ずっとあの調子なんです。店のオヤジがめちゃくちゃ怒鳴るんですよ」
僕「客にも怒鳴るの?」
ペ「いえ、客にはまったく。あの女の人だけになんです。たぶん、あれがこのふたりの普通の会話なんでしょうね」

 おいおい、公開SMかよ。夫婦の形は人それぞれとはいえ……。オヤジの怒鳴り声が響き渡るなか、僕は肩をすぼめて中華丼を食べた。確かにンマかった。塩気が効いてて。
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by yoshimuratomoki | 2004-09-27 05:22

オペレーション・マインドクライム

 9月も終わりだというのに、いまごろになってハードな夏バテに苦しんでいる。

 観測史上最高気温を記録した今年の酷暑でさえ平気だったのに、最近の蒸し暑いにもほどがある戻り夏には本当にマイッた。いったん涼しくなったのに、また暑くなるんだもんなぁ。身体がついていかない。「さらば」と言っておきながら何度も帰ってくる宇宙戦艦ヤマトじゃないんだから

 こうも暑いと、食欲が湧かない。いや、腹はキッチリ減るのだ。律儀に鳴るのだ。喧嘩もしてないのに、お腹と背中がくっつきそうなのだ。ただ米を咀嚼するのがジャマくさいのである。米を噛むのがダルいということは、当然の事ながらオカズを噛むのもウゼェんだよこの野郎!

 そうして栄養を摂らずにいるとスタミナはどんどん切れていき、体力は落ち、目がかすみ、指に力が入らないためキーボードが打てなくなり、パソコンを立ち上げる気力もなくなり、モノが考えられなくなり、自分の名前もわからなくなり(確か、おれの名前速見もこみちだったよな?)、日付けの感覚がなくなり、3日に一回は更新するというexciteさんとの約束も、こうして爽快なまでに守れなくなるってぇ寸法である(すみません……。今月中にあと3本書きますんで……)。そう、すべては挨拶なしに帰ってきた蒸し暑さが悪いのである。

 しかし、そんなことばかり言ってても、ますますダメ人間になるばかりだ。それでなくてもたいていダメなのに、このままでは田代サンのように人生ランナウエイしてしまう。早くスタミナを、闘魂を身体に注入せねば。あんまり噛まずに済む10秒チャージメシを食さねば。僕は景気付けのためにブラックビスケッツの『スタミナ』を口ずさみながら、ホームベースである高円寺(JR中央線・総武線)の商店街をさまよった。

 すると、まさに求めている食べ物が見つかった。

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 なにしろ「スタミナ作戦」である。「作戦」とはいささか大袈裟な気もするが、トッピングの豚肉は良質のタンパク質(東京では、肉といえば豚だ)であり、ここで豚肉を選ぶのは、作戦としてかなり有効。まさに「ジャスッてる」。リノール酸は牛肉の7倍、さらに麺類に含まれる糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富。豚肉と麺の組み合わせはベストカップルなのだ。なにより麺類はあんまり噛まずに済むので、体力が落ちている時にはおおいに助かる。

 やはり身体がスタミナを欲していたのだろう。ンマくてンマくて、箸が止まらない。麺が、肉が、するすると胃に吸い込まれてゆく。そして丼から瞬く間に肉そばが消えた。まるで『スパイ大作戦』で、命令が吹き込まれたテープが自動的に消滅したように。
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by yoshimuratomoki | 2004-09-26 05:26

ナウ・ロマンティック

 死語、というものがある。一時期に隆盛を極め、時代とともに役目を終えた言葉のことだ。

アムラー」「ヤマンバ」「クリスタル族」「ルンルン気分」「おやじギャル」「キャピキャピ」「シラケ世代」「チョベリバ」「マル金、マルビ」「カウチポテト」「ヤンエグ」「だっちゅーの」「DAYONE~」「パープリン」、……だんだん書いててゲロゲロ~になってきたのでこのへんでやめるが、流行語は時代とジャストフィットするあまり、その寿命は残酷なまでに短いのである(なかには『胸キュン』のように流行語から日常語に定着するもの、『フィーバー』のように言葉の意味を変えて生き残るものもあるが)。

 そして、死語の最たるものが「ナウい」だろう。

 これは70年代末に一世を風靡した、文字通り「新しい」を意味する形容詞だ。僕ら30代はかつて「ナウいヤング」と呼ばれた世代なので、「ナウい」と聞くだけで赤面して裸足で逃げ出したくなるほどいたたまれない。だからこういう看板を見ると、思わずその場からドロンしたくなるんどえーす! あたいは(←ほとんどビョーキ)。

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 これは都電荒川線『西ケ原四丁目』駅付近で見つけたもの。お隣はレトロタウン巣鴨。なるほど、ここだけ時代が凍結しているのかもしれない。

「ナウい」という言葉が流行したのは、それまで「ナウなヤングのハートをキャッチ」するピタッとくる言葉がなかったのも由因のひとつだろう。「イカス」「シビレル」「キマッテル!」なんてのもあることはあったが、これらは決して「新しい」という意味ではない。「ナウい」は、まさに今を表す待望の言葉だったのだ。

 もはや使われることのない「ナウい」だが、言い方を変えて、ナウも、いや今も新しさを指す言葉を生もうとする潮流は続いている。

ナウい」→「イマい」→「翔んでる」→「トレンディ」→「イケてる」→「キテる」→「ヤバイ」。そういえば翔んでるとトレンディの間に「これってINだよね」なんてプチ流行語もあったな。

 さて、「ナウい」は時を経るとともに「ヤバイ」に姿を変えたわけだが、その後に続く言葉がない。「新すぃ」なんてのもあるにはあるが、実際に使ってる人はいない。これは由々しき事態だ。なぜなら流行語は好景気とリンクしているからである。若者が生活をエンジョイ(死語?)できる背景があったからこそ「ナウい」なる言葉が生まれたのだ。新しいを意味する流行語が生まれないということは、すなわち不景気を意味するのである。

 そこで僕は考えた。流行とは、現在ジャストな状態のこと。これを口語化して「ジャスってる」を提唱する次第(はやらん、はやらん)。
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by yoshimuratomoki | 2004-09-19 11:54

サマーナイト・チャイナタウン

 京成本線『京成船橋』駅近くで、不思議な看板を出している中華料理店を見つけた。

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 『祐ちゃんラーメン 綾ちゃんギョーザ』。金ちゃんラーメンやルーちゃん餃子は聞いたことあるが、祐ちゃんラーメンも綾ちゃんギョーザも初耳だ。これいったい、どっちが店名なのだろう。それとも、これが店のフルネームなんだろうか。まるで『ブラザー・サン シスター・ムーン』あるいは『北の狼 南の虎』みたい。

 そういえば『喧嘩ラーメン』という漫画で、スープ作りの達人の兄、麺打ちの名人の次男、チャーシュウ作りの才人の三男が合体して凄いラーメンを作りあげるというエピソードがあった。もしかしてここも、ラーメン作りがうまい姉の祐子、ギョーザ作りにかけては天下一品の妹の綾子による無敵の中華姉妹の店なのかも。
「祐ちゃ~ん、ラーメンちょうだい。あとギョーザもね」
「あ、ごめんね~。あたしラーメン担当だから。ギョーザのことは綾子に言ってくれる?」
「祐ちゃん、こっちはチャーハンひとつお願い」
「あ、チャーハンのことは圭子に言ってね」
 誰なんだよ圭子って

 それにしても惜しいなぁ。これが祐ちゃんじゃなくて裕ちゃん、綾ちゃんじゃなくて彩ちゃんなら「元モーニング娘。ラーメン」になったのに。
「裕ちゃん、ラーメンとギョーザちょうだい」
「ごめんね。今日はギョーザ、できないんです」
「え、なんで?」
「彩ちゃん、子供が生まれたばかりで、しばらくお休みなんです」
 ハロプロヒレハラ~。(←オチ)
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by yoshimuratomoki | 2004-09-15 21:17

エコエコサイクルズ

 前回、島根県の物件を紹介した。その帰りに大阪に立ち寄って撮影したものを今回はアップしたい。

 南海本線『諏訪ノ森』駅を訪れた。

 南海本線とは大阪湾に沿って南下し、和歌山県へ向かう路線だ。いましがた下町を通ったかと思えば、関西新空港へ向かうハイテク駅が現れる。さらに進むと港町が拡がる、関西屈指のナイスビュー路線である。車窓からの風景はきれいだし、列車のドアが開くたびに潮風が車内に吹き込み、なんとも情趣の豊かなこと。

 ま、そういった観光気分が料金に含まれているためか、乗車賃の高額ぶりも関西屈指であるのが難だが……。

 ここは、ずっと訪れたかった場所。1919年に完成したという駅舎は木造の洋風建築。天井には鮮やかな光彩を放つステンドグラスがはめ込まれている。ほか、電灯などさまざまな部位が大正時代のままという、たいへんモダンな造り。同じ駅なのに駅舎がふたつあり、その間が60メートルも離れているというのも珍しい。そのうち西駅舎は国の登録文化財に指定されており、「駅マニア」には垂涎のお宝なのである。

 そんな悠然とした駅舎がある街だから、駅前の商店街も、の~んびりムード。時が昭和、いや大正で止まっているかのような、やわらかい空気に包まれている。

 しかし、優しげな街だからって油断するな! ナメてかかると、えらい目に遭うぞ。こういう看板があるのだ。

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 「鍵などこわして即 捨てます

 「鍵など」だぞ。ハンドルやペダルやサドルだって破壊対象なのだ。サドル取られて、家まで立ち漕ぎで帰んなきゃならないかもしれないぞ(経験あり)。わざわざ鍵をこわすなんて、あまりに自転車のマナーが悪くて「キーッ!」となったのだろう。

 しかもこれ、豆腐屋さんの前にあったもの。決してノイバウテンのライブ告知ではない。柔らかい豆腐も、ちゃんとカドがあるのだ。心ほどけるゆったりとしたムード、治安のよさは、実は住民のこういった峻厳な姿勢によって守られていたというわけだ。

 でも自転車って、捨てるのにはお金がかかるよな。もしかして、立て替えてくれるんだろうか。やっぱり優しいや、この街。
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by yoshimuratomoki | 2004-09-12 17:36

スクイーズ

 土曜日にアップして以来のご無沙汰です。「3日に一回アップ」を目標として掲げているくせに、けっこう間が開いてしまった。正直スマンかった。

 実はこの間、仕事で島根県に行ってたのだ。取材地は「どじょうすくい」こと民謡・安来節でお馴染みの安来市。ちなみに安来節は「やすぎぶし」と読む。つい「やすきぶし」と言ってしまうけれど、あれは間違い。

 そんな安来節で有名な場所だけに、当然の如く山陰本線『安来』駅前には、このような像が立っていた。

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 作品名がスゴすぎる。その名も『すくい愛』! 愛は地球を救う、略して「すくい愛」。むかし「かがみ愛」というロリータアイドルがいたが、向こうがかがむなら、こっちはすくう、だ。知らなかった。どじょうすくいの基本理念が「愛」だったなんて……。鼻に5円玉を貼りつけるというアヴァンギャルドにもほどがあるダンススタイルは、きっと人間どうしの「御縁」を表現しているに違いない。知らんけど。

 安来節の発祥には諸説ある。

 ひとつは「マジどじょうすくい説」。出雲では、盆踊りのあとに、川でどじょうを掬うのが習わしになっており、どじょうを掬う真似をすることで秋の訪れと豊年豊漁を喜ぶという説だ。もうひとつは「土壌すくい説」。この地は砂金が採れることで有名で、土壌(つまり砂金)を掬う真似をすることで繁栄を招かんとする説。さらに、「もともとは、うなぎ説」。出雲屋という屋号の鰻屋が、客寄せのため「うなぎすくい」を披露していたものが、なんかの拍子にどじょうになって、そのまま当地の名物レイブとなった説。

 僕は取材のナビゲーションをしてくれた地元出身の青年に尋ねてみた。「どの説が本当なの?」。ところが青年は「さぁ」と、つれない返事。なんの興味もなさそうだ。訊けば、「生まれ育ったこの街で、一度もどじょうすくいを見たことがない」という。それ以前に、どじょう自体を見たことがないらしい。

「でも、川でどじょうが獲れるんでしょう?」
「見たことないっスねぇ。鯉ならいますけど

 愛じゃなくて、コイかよ! 彼はそんなことよりも、地元に一軒だけあるモスバーガーに興味津々だった。モスバーガーは確かにめちゃめちゃ美味しいけれど、全国どこにでもあんじゃねーかよ……。で、結局、地元の名産品を口にすることなく、我々はモスバーガーで食事をした。せめて安来店だけでも「どじょうバーガー」を置いててほしかった。

 日本中で知らぬ者がいないほどポピュラーな安来節も、地元の青年の心をも掬うには、さらなる愛が必要なようだ。

追記:取材中、地元では有名だという自称「ルパン三世」なるおっちゃんがずっとついてきて、ものすごく困った
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by yoshimuratomoki | 2004-09-09 19:34

ファットボーイ・デブヤ

 これは先日、仕事で大阪に行ったおり、南海本線『住ノ江』駅周辺で撮ったもの。カメラ付き携帯電話で撮影したので画素が粗い。乞う、ご容赦。

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 ドライクリーニングの『デブヤ』。LLサイズ専門のクリーニング店なのだろうか。

 デブヤといえば、『元祖!でぶや』(テレビ東京系)って番組、ご覧になってます? あの番組はホント凄いですよね。石塚英彦とパパイヤ鈴木のデブふたりが、ただひたすら全国各地のうまいものを、ただひたすら食べるだけ。それで長寿番組。番組同様、ご本人たちの長寿も願うばかりである。

 この番組は、とにかくコメントが面白い。「まいう~」が流行語になったが、ほかにも「カレーは飲み物」という恐るべき裏流行語も生まれた。大皿に山のように盛られた料理が目の前のテーブルに置かれると、凡百のタレントならすぐ、「うわ~、すごいボリュームですね~」などと当たり前のことを言ってしまう。ところが石塚さんは、「このテーブルは食べてもいいんですか?」。さらに、それら料理山脈をさんざっぱら腹に詰め込んだあと、「次はどの店? 早く食べないと栄養失調になっちゃうよ」。もう、一枚も二枚も上手。上手投げだ。ニコニコ笑って、ウマそうに食べ、料理店の人や地元の人を傷つけるようなことは絶対に言わない。食べることで周りの人をも幸福にする。

 そんな石塚さんですら、座布団みたいなステーキが運ばれてきたりすると一瞬、「ウッ」って真顔になる(そりゃそうだわな)。でも、瞬時にまたあのニコニコ顔に戻り食べはじめる。その時に「芸人の魂」を見るよな。食べるという芸ですよ。凄い。しかし、さほどうまそうに食べないけれど、何を出されても顔色ひとつ変えないパパイヤ鈴木は、実はもっと凄いのかもしれない。観てるだけで、お腹いっぱい。この番組って、観てると満腹になって一食抜けるんで、経済的

  あと、いつも思うんだが、この番組の打ち上げって、どうしてるんだろう。
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by yoshimuratomoki | 2004-09-04 23:25

冬のソナタ 夏女ソニア

 都電荒川線の始発駅『早稲田』周辺をぶらぶらほっつき歩いていたら、思わず合いの手を入れたくなるゴキゲンな名前の店を見つけた。

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 その名も「♪あ~こりゃこりゃ」。

 看板にも書かれてある通り韓国のお好み焼「チヂミ」の専門店だ。プルコギやコムタンスープなどがついたボリュームたっぷりのチヂミランチがあり、しかも値段が安い。「なにもコリアと日本語の『こりゃこりゃ』をかけなくたって……」とも思ったが、早稲田といえば学生街。学生たちが安くて美味しいチヂミを食べて、「あ~こりゃこりゃ」と楽しく騒ぎながらカジュアルに国際交流をはかるのは良いことだ。広末さんや綿谷りさタンは食べたことあるのかな?(あるいは、そのまんま東も)。

 韓流ブームといえば、『冬のソナタ』。最終回の視聴率は、なんと20.6%! 関西に至っては23.8%を記録した。日本のドラマがたった4%台しか数字が取れないなか、これは凄い。オリンピックで放送休止の回はNHKに抗議の電話が殺到したとか。世界的なビッグイヴェントよりも視聴者は「冬ソナ」なのだ。

 このブームに乗って、今秋は韓国のドラマが多数放送される。韓国では常時40%の視聴率をキープしたというキャンパス青春ストーリー『レディ・ゴー』(主演:ユンソナ)や、ヨン様が冬ソナとはうってかわってクールなビジネスマンを演じる『ホテルアー』、冬ソナのヒロインを演じたチェ・ジウがまたまたラブストーリーを繰り広げる『美しき日々』などなど、ブームはとどまるところを知らない。

 当然、日本だって負けちゃいられない。荻野目慶子や長谷川初範という極めて濃厚な出演者たちがどろどろの愛憎劇を展開する昼ドラマがスタートする。その名も『愛のソレア』!

 あの……それって、タイトルがモロに『冬のソナタ』の便乗なんですけど……。「愛ソレ」って呼ばれるんでしょうか。♪あ~それそれ。

 でも、こういう露骨な便乗、大好きですよ。むしろ、まっこうから主婦層のハートを奪い取らんとする姿勢に敬服します。震えがきます。チヂミあがります。あ~こりゃこりゃ。
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by yoshimuratomoki | 2004-09-03 21:43