イッツ・ア・スモールワールド

 これはJR京浜東北線『』駅前で見つけた居酒屋。

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 『居酒屋せまいの

 「居酒屋、せまいの……。もう少し広いところに移りたいんだけど、予算がなくって……。ねぇん、パパぁン、ちょっと融通していただけないかしらぁン」なんて若いママの甘える声が聞こえてきそうな店名だ。

 そういえば、驚くほど狭い店に出くわすときがある。JR中央線・南武線・青梅線『立川』駅前には三坪しかないソバ屋があり、店の名もズバリ「三坪」。狭さを逆手に取って店のウリにしたのだ

 店だけではなく、恐るべき狭さの賃貸アパートもある。
 おれの大学時代の友人は、かつて二畳一間の部屋に住んでいた。寝ころぶスペースがないため、眠る時はいつも三角座り。もっと広い部屋に引っ越した時も、ずっと座って眠っていたため、寝ころぶと目がさえるようになってしまったという(すみません、ウソをついてしまいました。友人だと書きましたが、それほど仲良くなかったです)。

 また、おれの住んでいる高円寺には、いまも語り種になってる伝説の物件があったという。間取りは六畳一間。六畳一間には違いないが、なんとその部屋は、畳が縦に6枚並んでいたのだ! だから泊まりに行くと、布団が一列縦隊になってしまう。うなぎの寝床とはまさにこの部屋のこと。そこに住んでいた人は、側転が得意になったそうだ(すみません、ウソをついてしまいました。最後の側転だけ、いま作りました)。

 そんなことを考えたり考えなかったりしながら歩いていると、こんな店も見つけた。

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 『スナックちびっこい

 このへんの店は、ダウンサイジングが義務づけられているのか? なんだか、ガリバーになった気分だ。

 そう、おれが歩いていた埼玉県の蕨市は、実は「日本でもっとも狭い市」として有名なのである。

*今年の更新は、これにて終了です。7月から始めましたこのブログ、皆さんのご愛顧と応援のおかげで、なんとか続けることができました。本当にありがとうございます。大晦日まで関西方面を旅して、新ネタを見つけてきます。来年はまた撮りたての果実を披露したいと思います。エキサイトさんとの約束である「月10本アップ」をキープすべく頑張って歩き狂いますので、2005年も何卒よろしくお願いいたします(コメント欄への返事も来年になるかもしれません。一応旅先にもノートPCを持っていきますが、こいつがとびきりバカで……。ご了承くださいませ)。

*日記ブログはじめました。exciteブログ『吉村智樹の街がいさがし』→ここをクリック (こちらは今年たった1本しかアップできませんでした……。来年からまめに更新しますので、併せてよろしくお願いします)。
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by yoshimuratomoki | 2004-12-25 02:43

ブリーフ&トランクス

 これは東京メトロ丸ノ内線、都営大江戸線『中野坂上』駅の近くで見つけたスナック。

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 その名も『でかぱん』。マスターは間違いなくトランクス派だろう。残念ながら、物干しにはパンツは干されてなかった

 “でかぱん”といえば、思い出すのが赤塚不二夫の『おそ松くん』。おれは幼い頃から赤塚漫画が大好きだった。どの漫画もとにかくバイプレイヤーたちの個性が強烈なのだ。特に『おそ松くん』はデカパン、ハタ坊、イヤミ、チビ太、だよ~んのおじさんなどなど、個性豊かにもほどがある脇役たちがズラリなんだよ~ん。そのパーソナリティは時に主役の6つ子を喰ってしまうほど。なんせコミックスの後半になると、主役の6つ子が出てこないのだ。ほとんどイヤミが主人公に取って代わっていたザンス。

 そしてなにより、デカパンさんの「ほえほえ~」っとしたキャラには心地よく脱力させられた。デカパンさんこそ究極の癒し系ではないだろうか。パンツ一丁で街なかを歩いてるのどかさ、漫画でないと許されない。もし現実にそんな人がいたら、それは川俣軍治だ

 この看板を撮った帰りに、ほえほえ~っと自転車で青梅街道をさまよっていたら、JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線『荻窪』駅付近でこんな看板を見つけた。

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 こりゃまさにハタ坊だじょー

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by yoshimuratomoki | 2004-12-24 14:00

ムスタングAKA

 これは小田急小田原線『千歳船橋』駅前のお寿司屋さんに書かれていたもの。

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 「すしの味は たねと しゃりと さびと 親父の手あかにある 森繁久弥

 食通の森繁さんが言葉を残すほどだから、このお寿司屋さんはきっとたいそう美味しいはず。しかし名優・森繁さんに、あえてたてつかせていただく。手あかはやっぱり、いやだ。寿司を握る前は、しっかり手を洗っていただきたいものだ。

 とはいえ、いまでこそ寿司はポピュラーな食べ物だが、もともとはかなりクセのある味だった。寿司の発祥が滋賀県の郷土料理「鮒寿司」などの“なれ寿司”、つまり発酵食品であったことは皆さんご存知だろう。魚は生のままでは痛んでしまう。干物にすればよいが、それでは生魚の食感が失われてしまう。そこで発案されたのが、塩漬けと発酵だ。寿司に米がつきものなのは、発酵を促すため。だから昔の寿司は、漬け終ったら米は捨てていたんだそうだ。居酒屋で「きずし」を頼むと米が付いてない塩漬けの魚が出てくるのは、この頃の名残。

 発酵食品であるから、味はともかくニオイは強烈だ。なんせ「くさり寿司」とも呼ばれているのだから。嫌いな人はニオイを嗅いだだけで全速力で走り去り、反面、好きな人は鮒寿司オーバードーズなんじゃないかと思うほど目の色を変えて飛びつく。それくらい寿司は本来マニアックな食べ物なのである。

 もしかして「手あか寿司」も一部の寿司マニアにとっては、こたえられない美味なものとして知られているのかもしれない。寿司グルメが最後に達する境地にあるものなのかもしれない。おれが知らないだけで

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(とはいえ年末でバタバタしていて、まだ一回しか書いてません……。すみません。本格始動は来年からになります)。
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by yoshimuratomoki | 2004-12-21 23:03

ハウリングブル

 これはJR中央線・総武線『三鷹』駅で見つけたもの。

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 僕は知らなかった。音痴も日本一だと特許が取れるなんて

 ドアから覗くと店内はカラオケができる軽食喫茶になっており、近所のおばさまたちがマイクを手に手に自慢の喉を競いあっていた。その歌声がどの人も特許が取れるほどアレだったので、誰が上床敬子さんかわからなかった。

 日本一ヘタな歌手が上床敬子さんなら、世界一ヘタなのは19世紀半ばにその名を轟かせた伝説のオペラ歌手フローレンス・フォスター・ジェイキンスさんだろう。大石油会社の社長夫人で、歌が大好きだった彼女は、資産と人脈にものを言わせ世界中をリサイタルしてまわった。ところがその歌声は音程・テンポ・リズムのすべてが狂い果てた壮絶な音痴。鶏が絞め殺されたような歌声だった。

 しかし彼女のリサイタルは常に大入り満員。なぜならば観客は本来入場料を払うものだが、彼女の場合は来場すると入場料が「もらえる」のだ。

 1944年、ついに念願のカーネギーホールに立ち、爆笑と喝采を浴びた1ケ月後にお亡くなりになった。世界中から愛された音痴歌手の、まさに特許モノの生涯である。

人間の声の栄光????
フローレンス・フォスター・ジェンキンス コスメ・マクムーン / BMGファンハウス



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by yoshimuratomoki | 2004-12-20 05:17

パープルレイン

 冬の京都はいいものです。というわけで前々々々々回に引き続き、京都の宇治で見つけた物件を。これは京阪宇治線『宇治』駅前で見つけたもの。

 宇治は茶どころとして有名だが、もうひとつの名物が『源氏物語』。宇治は源氏物語のエピローグ[宇治十帖]の舞台なのだ。だから女性の観光客でいっぱい。光源氏サマは、いつの時代も女性の憧れ。成田空港にはヨン様ファンが殺到したが、ここではいまも変わらず人気はピカ様(光源氏をそんなふうに呼ばねえよ)。源氏物語を漫画化した『あさきゆめみし』なんてのもあるし、永遠のアイドルなのだ。時を経ていまだに女性からキャーキャー言われるなんて羨ましすぎる。そりゃローラースケートにも乗るっちゅうねん(とはいえ宇治十帖は光源氏の孫の物語なんですが)。

 お茶もいいが、実は京都は蕎麦もうまい。ひとつツルツルっとやりたいなぁ、と一軒の蕎麦屋のショーウインドウを見たら……、

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 なんと作者の紫式部が蕎麦に姿を変えて鎮座ましましていた! 湯上がりタマゴ肌で! ご丁寧に麺は「むらさき芋」で着色。そりゃ確かに“紫つながり”だけど、源氏物語と蕎麦、いったいなんの関係が……。

 いや待てよ。源氏物語に影響を受けた菅原孝標女は、その後『更級(さらしな)日記』を書いた。「さらしな」といえば、蕎麦。なるほどなぁ。

*ちなみにJR奈良線『宇治』駅前には、こんなポストもあります。

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by yoshimuratomoki | 2004-12-19 13:41

ゴブリン

 これは東武東上線『上板橋』駅前で見つけたお店。

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 甘味・お食事処『おにばば』。ここのおかみさんは安達が原出身か? ご主人はダメおやじって呼ばれてんのか? とはいえ間違いなく料理はうまいはずだ。おにばばは、包丁使いに長けているのだから

 日本のおとぎ話や民話には、おにばばが出てくるものがとても多い。幼い頃、誰しもが読み聞かせられたであろうおにばばスタンダードといえば、『三枚のお札』。小僧さんが和尚さんにおつかいを頼まれ、山に分け入った。しかし、その後いろいろあっておにばばの家に泊まることになった小僧さんが、お札で大きな川を作り、追いかけてくるおにばばを泳がせたり、またまたお札で大きな砂山を作っておにばばに登らせ時間を稼いだりしながら寺に帰ってくる。

 小僧さんをかくまった和尚さんが、おにばばに「豆に変身できたら、わしを喰ってもいい」と告げる。豆に変身したおにばばは結局、和尚さんに食べられてしまいましたとさ。めでたしめでたし。

 なんじゃそりゃ! 子供の頃は童話だと思って黙って聞いていたが、大人になったいま、ちっともめでたさを共感できない。なにが教訓なのかわからない。はじめっから終わりまで、おにばばサイドが被害者なのである

 おにばばエヴァーグリーンといえば、『くわずにょうぼう』という民話も強烈に印象に残っている。ある山男が「おらも女房が欲しい。よく働いて、飯を喰わない女房が欲しいもんだ」とつぶやいた。すると後ろから美しい娘が「おらは飯を喰わないおなごだ。女房にしてくんろ」と言ってついてきた。

 ふたりは結婚した。そしたらこの娘、実によく働くし、本当に飯を喰わない。男は「こりゃ蔵いっぱいに米がたまるぞ」と喜んだ。

 ところが蔵には米が残っていない。蔵の天井裏から覗いてみると、娘が髪をほどき、頭のうえにある口で握り飯を食べていたのだ。怖くなった男は娘に「出ていってくれ」と告げる。すると娘はみるみるおにばばに姿を変え、「見たな! お前も喰ってやる!」と言って男を風呂桶に突っ込み、その風呂桶を頭に乗せて山へ分け入った。

 しかしおにばばは、よもぎが生えているところを避けて通る。これに気がついた男は、おにばばによもぎの汁をかけた。するとおにばばは、溶けてしまった。めでたしめでたし。

 いや、めでたくないって! そもそもこの娘は、なにひとつ悪いことをしていない。口の位置がちょっとアヴァンギャルドだっただけで、ただ普通に握り飯を食べていただけなのだ。そもそも「飯を喰わない嫁が欲しい」と考えるこいつがどうかしているわけで、ひじょうにシンパシーを抱きにくい話なのである。唐突に現れる風呂桶も含めて

 この甘味お食事処『おにばば』には、おそらく豆とよもぎを使ったメニューはないだろう。

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by yoshimuratomoki | 2004-12-18 23:46

バッドメサイア

 おれには胸を張って、いや胸を反って堂々と言えることがある。それは「浮気はしない!」ということ。なぜそう言えるか。それは、浮気をしようにも本命の彼女がいないからだ。今年のクリスマスも、なんの予定もない。ムカつくんで、ひとりで餅つきでもしてやろうかと思う。♪きっと君は来ない、ひとりきりのクリスマスイヴ。そりゃそうだ、だって誰とも約束してねーもん

 彼女がいる男が羨ましい。ああ羨ましいさ! しかし、浮気の言い訳をしないで済むから気が楽だと思い込むことにしている。しかし男はなんで彼女や奥さんがいると浮気するかね。必ずするよな。間違いなくするよな。絶対するよな、な! 太古の昔から男は浮気をするようにできてる。なんせ武田信玄が浮気の言い訳をしている手紙が東京大学に保存されているのだから。そういう生き物なのだ。

 そして浮気がバレた時に、悪あがきをするのも男のツネ。「彼女とは、そんなんじゃないよ。悩みの相談に乗ってただけだよ」なんて浮気したうえに無駄にいい人ぶろうとしたり、「浮気? あぁ、したよ。本気になるよりいいだろ?」なんてよけい格好悪い虚勢を張るやつもいる。そういえば、まさに男女の仲になってる現場を彼女に踏み込まれて、「この子、おれの妹」なんて咄嗟に口走ってしまい、事態をより一層深刻にしてしまったやつもいたなぁ。

 このスナックはJR阪和線・東西線・大阪環状線・片町線・学研都市線、京阪本線、大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線『京橋』駅前で見つけたもの。クリスマスあとの痴話げんかは、ここで存分にやってください。

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by yoshimuratomoki | 2004-12-15 12:30

カートゥーン・ヒーローズ

 まさか、本当にあるとは……。

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 これは京王線『府中』駅からぶらぶら歩いていて見つけた物件。家主はもしや、高橋さん? このアパートの欄間は、やはり1/2サイズなんだろうか。知りたいだっちゃ。

 東京に出て来てよかったと思うことのひとつに、「漫画の舞台になった街を実際に歩ける」がある。漫画には、実在する東京の地名・駅名を冠したものがたくさんある。描かれた街に実際に立ってみると、いままで読んでいた漫画がより立体感を増して甦ってくるのだ。例えば『こちら葛飾区亀有公園前派出署』『Let’s豪徳寺』『美代子阿佐ケ谷気分』、etc。東京ではないが、『湘南爆走族』も。

 タイトルにこそなっていないけれど、実在の街が舞台の漫画もたくさんある。吉田秋生の漫画によく登場する福生。米軍基地やアメリカ雑貨店の並び、「本当にこういう街があるんだ……」と胸がつまった。嬉しくて、バーで座布団かと思うほどデカいハンバーガー食っちゃいましたよ。モスバーガーで黒人の女の子が働いてたのも感動したなぁ。逆に『鉄腕アトム』の舞台である高田馬場は、漫画とは似ても似つかなかった(当たり前だ!)。

 実在すると思ってたら、実際にはなかった舞台もある。『野球狂の詩』の「国分寺球場」。大阪でこれを読んでた時は、てっきり藤井寺球場みたいな感じだと思ってた。あんなにリアリティのある野球漫画ですら球場が架空だったのだ。さすがに千葉パイレーツがないことは知ってたけど

 噂では東京のどこかに『マカロニほうれん荘』というアパートも実際にあるんですって。キャーキャー!(byきんどーちゃん)。場所をご存知の方、お教えくださいましたら幸いです。

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by yoshimuratomoki | 2004-12-10 16:18

オール・バイ・マイセルフ

 お前だけかよ! 思わず声を荒げてしまいそうになる看板に出くわした。これは京阪宇治線『宇治』駅前で見つけたもの。当連載初の京都ネタだ。

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 この看板を見て、思わずだいたひかるのネタを思い出したのは、わたしだけでしょうか?

 タイムリーというか、シンクロニシティというか、先日、だいたひかるさんにインタビューする機会があった。彼女が語る家族にまつわるエピソードに、泣かせるものがあったので、ぜひ聞いていただきたい。

 ある日、彼女のお母さんが興奮気味にこう言った。「池袋に、とっても美味しい鶏肉料理の店を見つけたから、一緒に行こう」と。そして彼女は、期待に胸膨らませて母親に付いていった。当時彼女たち一家は埼玉のかなり奥の方に住んでおり、池袋まで出るには約1時間半かかる。そして1時間半も電車に揺られてまで、母が娘にどうしても食べさせたいと言ったその美味しい鶏肉料理の店は、

 ケンタッキーだった

 ケンタッキーのフライドチキンは確かにものすごく美味しい。しかし、わざわざ池袋まで出ずしても、埼玉にもあっただろう。当時いまほど各地に普及はしていなかったかもしれないが、それでも池袋一店舗のみではなかったはずだ。彼女は知っていた。ケンタッキーが、けっこうあちこちにあることを。でも言えなかった。そしておいしいおいしいと、それを食べた。

 これ、すごくいい話だと思いません? 娘に美味しい鶏肉料理を食べさせたいと思った母親。それがチェーン店であることを知っていながら、母親の前で笑顔で食べる娘。この話を聞いて、感動で鳥肌が立ちました

 そしてこれを聞いて、サラリーマン時代の同僚女子の話を思い出した。

 彼女には彼氏がいた。この彼氏、日頃は外出を億劫がり、遊びに行くならパチンコがいいと言い出すような男。優柔不断かつ出歩きたがらないので、デートコースはいつも彼女が決めていた。

 しかし、どういう風の吹き回しか、ある日、彼氏はこう言った。「めちゃくちゃオシャレなレストランを見つけたんだ! クリスマスにはそこに行こう!」と。彼氏の方からデートプランを提案するなんて初めてのこと。彼女は涙が出るほど嬉しかった。

 そしてクリスマスの夜。気合いを入れておめかしした彼女が連れていかれたのは……、ごく普通のファミレスだった。確かに往時ファミリーレストランはいまほど数はなかったが、若い女性なら誰しもそれがチェーン店であることを知っていた。着飾った彼女は、ファミレスの店内では間違いなく浮いている。恥ずかしくてたまらない彼女は、しこたま安いワインを飲んで酔った。

 あぁ、長々と書いてるわりには、この話、だいたひかるさんとなんの関係もないや。どーでもいいですよ♪

 その後、ふたりの付き合いがどうなったのか。おれ、その会社やめちゃったんで、知りません

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by yoshimuratomoki | 2004-12-07 23:51

ライオンキング

 前回に引き続き、今回も阿佐ケ谷周辺で見つけた物件を紹介する(実は阿佐ケ谷は珍物件の宝庫なのだ)。

 これはJR中央線・総武線『阿佐ケ谷』駅から住宅街に入ったところで見つけたもの。

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 足元に、いきなりライオン。そして『と れ』。

 「捕れ」と言われても、あんな猛獣をいったいどうやって……。ライオンが百獣の王と呼ばれるゆえんは、発達した前脚で猛然と野を駆け、獲物を徹底的に追い詰める執念にある。それにサバンナで群れをなして生活するライオンは、一頭だけでは獲物を追わない。複数で追い立てるのだ。一頭対一頭ではトラのほうが強いとされているが、フォーメーションを組ませればライオンにかなう動物はいない。そんなパワーと知性を兼ね備えたライオンに、人間ごときが太刀打ちできるはずがないのである。

 しかし、ライオンにも弱点がある。ライオンは猫科の動物。猫と同じように、マタタビに酔うのだ。阿佐ケ谷の街を歩くには、マタタビは必携だ

 なんて、どーでもいいことを考えていたら、今度はこんなものに出くわした。

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 『つまれ』。

 なにがなんだかわからない。ごめん、もう降参。理解の範疇を越え、千尋の谷から突き落とされた気分である。
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by yoshimuratomoki | 2004-12-05 04:35