ミスフィッツ

 御存知のように、いま焼酎がたいへんなブームだ。国税庁の発表によると、2003年に焼酎の出荷量が清酒を抜いたのだそう。これは50年ぶりのこと。とある焼酎の老舗酒造では、突然やってきた焼酎ブームに原料のサツマイモの確保がついていけず、仕込みができないでいるという。

 なぜこんなに焼酎がブームになったのだろう。理由のひとつは原料が多彩であること。焼酎の原料は芋、麦、黒糖などが有名だが、他にも、しそ、とうもろこし、栗、牛乳、かぼちゃ、コーヒーなど、さまざまな味が楽しめる。原料が多彩ゆえに、いろんな食べ物に合うのもいい。和食は言うに及ばず、洋食にも中華にも合う。

 だ、だからといって、

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 「カレー&焼酎」は、さすがにヘヴィすぎないか? これは大阪市営地下鉄堺筋線・谷町線『南森町』駅を下車して見つけた看板。なんだか胃に火がつきそう。ハートには火をつけてほしいが、胃には……。

 まぁ最近はコーラを飲みながら平気でご飯を食べる人も多いし、意外と抵抗がないのかもしれない。「うっ」と思うのは僕が三十路の終点にさしかかっているからだろうか。カレー&焼酎は、新たなブームの「火つけ役」になるのかも。

 そんな、うまくもなんともないことを考えていたら、我がホームベース高円寺で、こんな貼り紙を見つけた。

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 『テンプラ入うどん アップルジュース付

 カレーとアップルジュースなら、悪くない。天ぷらうどんと焼酎も、なかなかのマッチング。あのぅ、トレードなさってはいかがでしょうか吉村智樹)。

 『吉村智樹の街がいさがし』(オークラ出版)

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by yoshimuratomoki | 2005-05-31 21:22

ガッツだぜ!

 前々回、この連載で「アキバ系の対局にある街が、僕の住む高円寺だ」という話を書いた。

 では高円寺は何の街なのか。ズバリ言うわよ! 高円寺は音楽の街である。

 高円寺に来れば、ほぼすべての音楽を味わうことができる。
 ブルースの殿堂JIROKICHI、ハードコアパンクの牙城20000V、モッズ・ガレージ・ネオGS・サイケのUFOクラブ、フォークの稲生座、ジャンクやスカム、ノイズまですべてのロックを受け容れる度量満点SHOW BOAT、その店ですら断られたような最果ての音楽が聴ける無力無善寺など、ライブハウスがズラリ。今夏なんと沖縄音楽のライブハウスもできるという。

 ライブハウスのみならず、大小のクラブ、ディスコ、DJユースのディスクショップ、ジャズ喫茶、バロック喫茶、プログレ喫茶、テクノ・モンドミュージック喫茶、ソウルバー、ワールドミュージックバー、歌謡曲バー、サイコビリー美容院、なんでもあり。パーカッション喫茶なんてものまで(店のなか、太鼓だらけ)。オールドロックならレッド・ツェッペリン、グレイトフルデッド、ZZ TOPなどバンド別にある(残念ながら一気になくなってしまったが)。これも残念だが、少し前までハワイアン、シャンソンの店まであった。

 お隣の阿佐ケ谷はジャズで街興しをしていて楽しそう。それなのに音楽で溢れているはずの高円寺には、そういった動きが起きない。これはきっと全ジャンル揃っているために、なにで街興ししていいのかわからないからだろう。そして住民に鬱憤が溜まっているから、年に一度の阿波踊りがフジロックやサマソニなみに盛りあがるのだ。

 灰野敬二や裸のラリーズのベーシストが当たり前に歩いてる。普通に歩くだけで、ロックレジェンドとすれ違えてしまう。高円寺はつくづく凄い街だと思う。

 そんな高円寺でも、聴取困難な唯一の音楽がある。それが普通の流行りのJポップ。駅前の新星堂がつぶれてしまったので、新譜が手に入らない。だから高円寺では世界に500枚しかないどレアなどパンクのアルバムは買えても、浜崎あゆみのCDを買うことができないのだ。

 そんな高円寺だから、音楽以外の店にもロッカーな反骨精神が漲っている。この雑貨店など、気合い入りまくり。

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 『ティッシュは1ケ20円ダゼ』だぜ! カッチョいい! コピーが中指立ててる。ポケットティッシュで金取ろうってスピリッツも含め

 しかしロックバンドがメジャーデビューすると、牙を抜かれてしまうもの。かつてのロックランド高円寺も、再開発の魔手から逃れることができず、最近では「フツー」の街に腐りつつある。この前行った店も、すっかり骨抜きになっちまった。アイツも昔はこのへんでブイブイ言わせていたのに、いまじゃ……。

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 『ティッシュは20円だよ

 やさしさロックになっとる……。でもいまだに20円取るところに、かすかにまだ気合いが残ってるのかな。(吉村智樹

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by yoshimuratomoki | 2005-05-30 22:12

スパイス・イン・ユア・ライフ

 これは京王線・京王井の頭線『明大前』駅前で見つけた看板。

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 とうがらし・刺激物料理の『うしろ禿』って……。

 確かに刺激物はハゲる原因だと言われているけれど、なにも自分の店をそんなに自虐しなくても。うしろ髪を引きようがないほど頭部後方がロンリネスな感じになっている男性には、マジで刺激が強い看板だ。僕のように、まる禿だともう気にならないが。

 実際、昔から刺激の強い食べ物はハゲのもとだと言われてきた。
 しかし熊本大学が発表したところによると、唐辛子と大豆を同時に摂取すると、ハゲるどころか育毛効果があるのだそう。

 唐辛子に含まれるカプサイシンが全身の知覚神経を刺激し、毛髪の成長因子を分泌させる。ただ、これだけでは髪の毛は生えない。そこに大豆に含まれるイソフラボンが加わることで毛髪の成長が促進されるという。いままで薄毛や抜け毛を気にし辛いものを絶っていた貴兄、これからは麻婆豆腐や豆腐チゲなど、思う存分食べていただきたい。あるいは塗っていただきたい

 ただ、ハゲる最大の原因は、毛髪が成長する夜の10時から深夜2時の間に睡眠をとらないためだとも言われている。おいしい唐辛子料理が解禁になったところで、それをツマミに深酒していれば、やはり「うしろ禿」は広がるばかりなのだ。

 「とうがらし」と言えば、ついでに後日譚を。以前このブログで、西武新宿線『西武柳沢』駅前のビデオショップに立てかけられていた「春が来た! 何しに来た?」という禅問答のような看板を紹介した。

 きのう西武柳沢に行ったら、看板が変わっていた。

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 「秋来(た)りなば冬とうがらし

 元ネタを間違ってパロッていることも含め、相変わらず、全力で意味不明。確かにこのビデオショップ、品揃えはなかなかホットで刺激的なようだが(吉村智樹)。

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by yoshimuratomoki | 2005-05-28 20:54

トワ・エ・モエ

 昨年から今年にかけて、東京でもっとも注目を浴びた街は、秋葉原だろう。

 ゲーマー、ヲタク、メイド喫茶、「萌え~」というレトリック感覚、それらはいまやアキバ系文化と呼ばれている。かつての渋谷系のように。電車男もそういった感覚への共感がブームに火を点けたのだろう。かつては蔑視の対象だった時代もあったが、いまや市場最大のマーケット。経済を動かす立役者、トレンド最先端となったのだ。

 この「萌え」な感覚にもっとも遠い、「秋葉原の反語とも言える駅が、僕の住んでいる高円寺だと思う。秋葉原で代表的な漫画版元がメディアワークスなら、高円寺は青林工藝舎。「そうだにゃん♪」なんて語尾する女子はひとりもいない。そのかわり、親の因果で化け猫が取り憑いたような劇団の女ならたくさんいる。声優ファンはいないが、西友はある。

 そんな高円寺住民が、見よう見まねで「萌え」を表現すると、無残にもこうなってしまう。

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 これは『高円寺』駅裏にあるコンビニエンスストアに立てかけられた伝言板。
 なんだか、えんどコイチの漫画のような、いわゆる「萌え」な要素がどこにも見当たらない女が彼岸のむこうで笑っている。メイドさんならぬ冥土さん。高円寺はアキバ文化が涅槃世界なみに遠く感じる街なのである。

 それにしても、これのどこがニュースなのだ?(吉村智樹)。

 こちらは本当にニュースです。こんな高円寺の街についてお話するイベントに出演します。

5/26(木)

中央線だよ全員集合!委員会 presents
~第3回 高円寺”住めば都”ビギナーズ入門講座 その1~

 これから高円寺に住みたい学生諸君、高円寺ビギナーな方、高円寺在住10年選手、 20年選手皆全員集合!!おすすめの店、知られていないあの店、あのスポットなどなど高円寺マスターが隅々までご案内いたします。
「あちらに見えますのが、牛丼太郎でございまぁ~す!」


ホスト:テリー植田(高円寺フリーペーパーSHOW-OFF編集部)
    テツオ(高円寺在住 ネイキッドロフト店長)
出演:吉村智樹(高円寺在住ライター 『VOWやねん』著者)
    いざまん(『あたしナツコ。高円寺の女』著者)
    
18時オープン 19時スタート
チャージ1000円
新宿ネイキッドロフト


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by yoshimuratomoki | 2005-05-24 22:58

バトルクリークブロー

 今回でこの『街がいさがし』、無事100回目を迎えました。

 100回ジャストのこの機会に、こういったお知らせができることを、心から幸せだと思います。この『街がいさがし』が単行本化され、明日23日(月)に発売されることになりました。

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 こうして一冊にまとめることができたのも、ひとえに応援してくださった読者の皆さん、exciteのYさんとYさんのおかげです。本当にありがとうございます。篤く御礼申し上げます。

 100回目ということで、かつてアップしたネタの事後報告を。

 以前、このブログでは『喧嘩餃子』というネタを紹介した。西武新宿線『野方』駅前にある、あの好戦的なお店。先日その店を通りかかったら、新たなナックルが加わっていた。

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 『喧嘩セット』。別に伸縮警棒や釘を打ち込んだバットのセットではない。うどんやそば、おにぎり、おいなりさん、高菜めしなど、やんわり柔らかいものばかり。凶器性も血を見る要素もない。喧嘩というより、ノーガード戦法。おにぎりがコチコチの冷凍されていたら話は別だが。

 この店のうどんは、九州系。九州うどんの特徴は、麺がひじょうに柔らかいこと。コシはあるが、讃岐系のように固くない。口に入れると一瞬ふやけているような気がするが、次第にそれは弾力なのだと気がつく。東京ではあまりポピュラーな麺ではないが、ひとたびその♪もちもちモッチモチ(by西川峰子)(←古過ぎ!)っぷりを体感すれば、クセになること請け合い。これからはテンダネスな九州うどんが全国に伝播すると思う。

 そうか! このうどん、喧嘩必勝の秘訣は「柔よく剛を制す」なのだと教えてくれていたのか!(吉村智樹

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by yoshimuratomoki | 2005-05-22 22:48

ゴッコ・セイブ・ザ・クイーン

 これは東急目黒線『武蔵小山』駅前で見つけた看板。

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 らーめんごっこ……。「♪ままごとあそびのさかな屋さん」という童謡は聴いたことあるが、「らーめんごっこ」とはいったい? まさか麺は雑草、スープは泥水? 確かに周囲に娯楽がない山小屋にいれば、そうやってラーメンを夢想したくなるのも無理からぬこと(無論そんなはずはなく、ここはとんこつスープが絶品のチェーン店である)。

 そういえば、たまに「これ、遊びで作ってるのか?」と思うほど激バッドテイスト店にでくわすときがある。うちの近所には、厨房にアルバイトの女子高校生がふたりしかいないシフトの中華料理店がある。しかもふたりとも付け爪したガンゲロのゴンブトeggギャル。

 当然ぺちゃくちゃ喋ってばかりでちっとも真面目に仕事をしない。僕は無難なチャーハンを頼んだのだが、予想通り、いや予想以上にCHO→遊び半分なイケテないモノが運ばれてきた。ごはんは生ぬるく、油のまわり方もまばら。具は火が通っておらず冷たい。自分の肌はまんべんなく灼いてるのに

 しかし僕はそれを我慢して食べているうちに、懐かしい気持ちが湧いてきた。この味は高校時代に食べた「遊び半分の家庭科実習の味」そのものではないか。モテない僕にとって、女子の手料理を合法的に食べられるあの時間は貴重だった。秋葉原ではメイド喫茶なんてのが流行ってるんだから、方や渋谷や池袋ではいっそ「コギャルが懐かしの家庭科の味を再現します」をウリにする店をやればいいのに。

 そんなことを、次回でこの連載が100回目を迎えるにもかかわらずのんきに考えていたら、こんな店も見つけました。

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 あんた、遊びだったのね……(吉村智樹

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by yoshimuratomoki | 2005-05-19 18:24

フクシマモナムール

 福島県みちのく街がいさがし紀行、今回でラスト。

 僕は九州生まれ、関西育ち、東京在住。ワルそなやつは、だいたい他人。東北に行ったことは、ほとんどない。一度だけ仙台へ日帰り取材に行ったことがある程度。秋田、青森、山形など、一度訪れてみたいと思いながらも未だかの地を踏む機会がない。
 大阪に住んでいた頃は、東北出身の人に会ったことすらなかった。あき竹城や吉幾三が喋るようなトーホグ弁は、テレビのなかだけのフィクションの世界だった。

 なのに不思議だ。福島県だけ、もう四度も行っている。しかも行けば必ずしばらく滞在する。そのすべてが仕事で、自分の意思で行ったことは一度もない(実は今回の福島県探訪も、今月末に発売されるサンボマスター研究本の取材がメイン)。なぜ福島県を訪ねる仕事ばかり、こうも依頼があるのか。

 そして、行くたびにリスペクトの念が募り、故郷を想うような懐かしささえ憶える。二度なら偶然だが、四度となると「福島県に呼ばれている」気がしてくる。

 僕はナチュラルボーン・テキトーな人間で、「冗談を言ってその場をしのげば、あとは勝手になんとかなってる」と考えてしまう思考回路が埋め込まれた人間だ。

 しかし現実は、冗談で済ませられる場面ばかりではない。今回の福島取材も、生活するうえで好むと好まざるとに関わらず湧いてくる煩わしいあれこれで、前日までけっこうぐじゅぐじゅ悩んでいた。このままではノイローゼで出発できないのではないかというところまで追い詰められていた。

 会津若松の夜は早い。無人の街に信号機が明滅するのみ。ネオンのまたたきなど望むベくもない。夜の街に「逃げる」こともできない。
 なにもすることがないホテルでひとり、イメージした言葉を書き写していた。すると、ひと晩で一冊使いきってしまった。悩み事が一行書くごとに一行消えていった。ノートがいっぱいになったら、心のなかは真っ白になった。リフレッシュ? いや、リ・ホワイト。

 福島県は、冗談を「本気でやる
 なんと町営の『いいのまちUFOふれあい館』、ホワイトライオンやホワイトカンガルーなど、白い動物ばかり集めた『東北サファリパーク』、東北にハワイを再現した『スパリゾートハワイアンズ』、古本で街興ししてしまう『たかもく本の街』、57メートルもの慈母観音像をおっ立ててしまった『会津村』、そしてカワイイものだらけの『リカちゃんキャッスル』などなど、壮大なスケールで展開される冗談のような本気。笑って済ませられない冗談。冗談が通じない冗談。冗談で終わらせない冗談。本気じゃないと為しえない冗談。感動的な冗談。

 顧みれば、福島県を訪れる前は必ず、たるんでる。だから呼ばれるんだ。「お前さ、世の中ナメてるだろ。冗談を冗談で終わらせようとしてるだろ。福島県に行って、矜持を正してこい!」と言われてる、そんな気がする。福島県に行って、なんでサンボマスターが、なんであんな気恥ずかしい「真理」を、なんであんな馬鹿デカイ声で歌うのか、すごくよくわかったんですよ。

 皆さんも「たるんでるな」と思ったら、ぜひ福島県へ。決して明るい街ではない。楽しい県ではないかもしれない。でも、「面白いことは、『楽しいだけからは生まれないんだよ」ということを、福島県はきっと教えてくれます。

 福島県で見つけた小ネタ。

 JR只見線、会津鉄道『西若松』駅付近で見つけた看板。

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 いらねーよ。隣の人はトイレの工事中


 JR只見線『七日町』から「野口英世青春通り」に出た辺りで見つけた看板。

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 昔の名前で出ています。じゃ、いまはなんだよ。京都にいるときゃ、しのぶと呼ばれたの? そんな夕子に惚れました。


 郡山で見つけた看板。

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 ゴーリキーの店か?

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by yoshimuratomoki | 2005-05-16 17:33

マリオ&ルイージ

 福島県みちのく街がいさがし紀行、その3回目です。

 前回も書いたが、福島は日本のなかでも特に生真面目な県民性の地だ。
 徳川家康が幕府を開いた江戸時代からずっと政府を支え続け、明治維新時の新政府に最後まで抵抗した会津藩士の魂が、いまも県民に息衝いている。それゆえ「おフザケ」系の看板は、まったくと言ってよいほど見つけることができなかった

 しかし、だからといって頭が固くて保守的かと言えば、そうではない
 たとえば、いわき市の『スパリゾートハワイアンズ』(旧名:常磐ハワイアンセンター)。東北の寒冷地に、擬似南国ハワイを再現してしまうという一聴して冗談みたいな奇抜なアイデアを、本当に成し遂げてしまう。いまでこそテーマパーク型健康ランドは大はやりだが、それを昭和41年に早くも実現していたのが他ならぬ福島県。いいものはいいと余所に習う(倣う)柔軟さと進取性、そしてそれを貫徹する頑固さが、絶妙にブレンドされた地なのである。

 そんな好ましい県民性がいかんなく発揮された(されすぎた?)看板をいくつか紹介しよう。

 まず、JR磐越西線・只見線『会津若松』駅から日光街道を南下して見つけた看板。

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 ダーツバーの『Tommy’s』。むむむ、なんだこの既視感は。どこかで見たことある、国道沿いによくあるものに類似したロゴ。ダーツバーは若者だけがターゲットだと思われがちだが、ここは誰しもが遊べるようにファミリー向けに解放しているのだろう、きっと。エラい! この狙い、決して的ハズレではない。

 続いて、郡山で見つけたレンタルルーム。

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 レンタルルーム『』。おそらくレンタル料もバリュー価格に違いない。

 これらを簡単に「パクッてる」などと言うのは無粋だ。パクッてるのではない。先人に習っているのだ

 というわけで、街がいさがし福島県編、次回で終わり。それまで、

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 バイバーイ!(吉村智樹

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by yoshimuratomoki | 2005-05-13 23:25

スーパースリー

 福島県みちのく街がいさがし紀行、その2回目です。

 前回、七日町で見つけた「アンパンマンの背に乗るドラえもん」というドリームタッグを紹介した。

 しかし、郡山で見つけたとある郷土料理店の看板は、それを遥かに凌ぐゴージャスさだった。

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 なんと新メンバーにバカボンのパパらしき人物が加わっていた。チビッ子の人気者がコンボで酒を酌み交わし、打ち上げ中。忙しいこの3人を一気に揃えるなんて、なんてふとっぱら。先ごろモーニング娘。に「ミラクルエース級」という新メンバーが加わったが、私的には、それどころの騒ぎじゃない(“ミラクルエース”と聞くと、どうしても『ごっつええ感じ』のミラクルエースを想像してしまうよなぁ。あんさん、酒飲みなはれ。飲みなはれ~。というわけで、すでに3人とも飲んでますな)。

 よくよく見ると、各人ディテールが微妙に違うようだ。もしかしたら人気キャラクターたちがメイクを落とした状態なのかも。それくらい心ほどける店だということだろう。三大スターの意外な交友が知れて、満足というほかない。

 しかし、どのキャラクターも決して仲が良いわけではない。
 JR磐越西線・只見線「会津若松」駅から日光街道を南下して見つけたこの看板は、ライバルどうしが火花を散らしていた。

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 白土三平バーサス横山光輝! 子供向けキャラたちがフレンドリーな関係にあっても、読者がアダルト層になると、そうはいかない。特に忍びの世界だけにイロイロあるようだ。それにしてもシヴイ組み合わせ。まるで、一般人では手を触れることができない「まんだらけ」の高額商品ショウケースを見ているようではないか。

 福島は国内屈指の教育県。それゆえ「ふざけ」を許さない生真面目な気風があり、おもしろ店名系の看板は、ほとんど見つけることができなかった。そのかわり、こういった夢の競演をいくつも目にするのは、いったいなんなのか。思えば蔵の街である喜多方で、ここまでラーメンがひろまるのもストレンジ。本来は異とするものどうしをミックスアレンジするボーナストラック感覚に秀でた県民性があるようだ。

 それを実証する(?)看板を多数見つけたので、また次回、ご紹介したい。

追記:前回紹介した美容室に、ほかにも素通りできない手作りオブジェがあったので、見ていただこう。

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 水戸黄門とパンダ。ご老公一行は、ここでお休みになったようだ。パンダもうっかりついてきた。

 納豆の生産高日本一は、黄門様のお膝元、茨城県であることはご存じだろう。しかし意外と知られていないことだが、一世帯あたり納豆に対する年間支出の一位は福島県なのだ。もしかしてこの黄門様は納豆のうまさを福島までひろめに来ていたのかも。ついでにパンダがラーメンを喜多方にね。(吉村智樹

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by yoshimuratomoki | 2005-05-09 17:18

アメイジングキャラクターズ

 ゴールデンウイークを利用して、福島県を旅してきた。今月は当連載初のみちのくネタを多数紹介していきたい。

 JR只見線「七日町(なぬかまち)」駅前で、軒先がなんだかエラいことになっている美容室を発見。植木やら置き物、彫刻、ハンドメイド作品がびっしりひしめき、神秘の森と化している。

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 そのなかに、ドリーミーにも限度がある作品があった。これだ。

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 アンパンマンの上にドラえもん乗って空を飛んでいるという、夢のコラボレーション。マン・フィーチャリング・もん。声優が交代したのは知っていたが、設定もここまで変わっているとは知らなんだ。さすが優しくて力強いアンパンマン。重いドラえもんを背中に乗せても笑顔を絶やさない。ドラえもんも楽しそうだ。ていうか、お前タケコプターあるやろ

 反対側を見ると、こちらのドラえもんも他力本願な空中遊泳を楽しんでいる。

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 楽し過ぎて、少々イッてる様子。空にドラ焼きが飛んでるのを見つけたかな? それ、きっとUFOですから。ま、くれぐれも目ン玉の飛び出しすぎには注意してくれ。

 待てよ? どっちを見てもドラえもんの顔が。ドラえもんは、いったいどっちを向いてるんだ? というわけで真正面から見てみると、

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 うわ~。あかんあかんこれはあかんで~! なんか知らんけど、これはヤヴァイヤヴァイ! いや、これは作者(店長?)による「キョロキョロしている状態の具現化」だと解釈しよう。

 福島県はいにしえから馬術に長けた地だった。平将門が馬を使った軍事訓練を徹底し、その馬を神前に奉納する習わしがあった。いまも「相馬野馬追」の祭では、鎧兜に身を包んだ騎馬武者たちが街を練り歩く。東北地方で初めて西洋式競馬場が誕生したのも福島県。福島県と馬との結びつきは永くて強い。

 だから当地のドラえもんが、アンパンマンに馬乗りになっても、なんら不思議ではない……のだと、自分を無理やり納得させて七日町を離れた。

 しかし、こんなのまだまだ序の口だった。次に訪れた郡山で、さらに新メンバーが加わった狂おしいキャラクターの祭典を目の当たりにすることとなる。以下、次回。それまでバイバイキ~ン。(吉村智樹

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by yoshimuratomoki | 2005-05-08 22:22