バンドハズノーネーム

 前回に続き、広島ネタをお届けします。

 ハンパなく暑い日で、そのためかどこも人通りがまったくない。商店街も歩いたんだが、定休日でもないのに人が歩いていない。
 暑いから屋内にいるのかな? それともみんなホリエモンとしずかちゃんで沸く尾道に行ってしまったんだろうか。

 広島に限らず、どこの街でも、Fuっとノーバディになる瞬間がある。
 日がな一日ぶらぶらと街をさまよっていると、さっきまで賑やかだったのに、わずか5分ほど通りが無人になるミラクルへんてこな瞬間があるのだ。長大な商店街にも関わらず、まるで地球が終わったかのように僕以外に誰も歩いていない。そんな刹那に遭遇したことが何度かある。そして、それはとても愛しい時間だ。

 感情もそう。
 感情には「嬉しい」「悲しい」「はがゆい」など、さまざまな名前がつけられている。
 でも僕はまれに「名前のない感情」に包まれることがある。

 入稿を終えたあと、たまり放題たまったメールを返し終えたあと、街歩きをしている時、一瞬なんの言葉も感情も沸かないただのまぬけな肉塊になる。嬉しくも、面白くも、おいしくもない。凪のように、おだやか。感情に名前がなくなる、そんなたまゆらタイムが僕は好きだ。喜怒も哀楽もない幸福、そんなのもある。はた目には、そうとうとんま顔でボ~ッとしてるんだろうけど。

 この日も『福山』駅前を歩きながらそんなトリップがあったのだが、そのおりに見つけた看板がこれ。

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 『カラオケ居酒屋 名なし

 なんの変哲もない道。人通りも音もなく、特に情趣もなく、風も吹かないこの日に、店名までない居酒屋に出会う。今日は「名もなき、されど忘れられない日」になりそうだ。それとも、2ちゃんねらー行きつけの店か?(吉村智樹)。

吉村智樹が無責任編集 おしゃべりWEBマガジン『日刊 耳カキ』。
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by yoshimuratomoki | 2005-08-31 17:07

イールパイ

 先週の半ばから仕事で広島に行ってきました。というわけで今回と次回、当ブログ初の広島ネタをお届けします。

 広島といえばカープ、カープと言えば鯉。広島は錦鯉の三大産地のひとつだ。

 しかし巡った街が産地からはずれていたためか、ついぞ一匹もその姿を見ることはなかった。♪ハローアイラブユー鯉がいないよYeah! Yeah! 中途半端に懐かしいリンドバーグの歌なんかうたってる場合じゃない。はぁ~、つくづくコイとは無縁の男よ。心はいますぐキスミーなのに。

 そんなふうに『福山』駅前をウナだれながら歩いていると、鯉とは別の魚類に出会った。

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 『うなぎの寝床に26台

 以前このブログで「不動産屋から六畳間だと聞いて行ってみたら、畳が縦に6枚敷いてあった」という話を書いたが、そんなものはプロローグに過ぎなかった。こちらは26台もの車を縦列駐車するパーキングだ。それもう駐車というよりプラレールじゃないのか? 車の出し入れをする人、凄いテクニシャンだぞ。うなぎの寝床なみの狭細スペースを縫って駐車するんだから。確かに広島は縫い針の生産高日本一だけど。ショックで電気が走りましたよ。電気うなぎ。電気うなぎは、実は鯉の仲間。やっと鯉に巡り合えた!(そんな、いちいちかけなくても)。

 まぁ、それはいいとして、

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by yoshimuratomoki | 2005-08-29 20:47

ヴァレット・パーキング

 8月は大阪ネタをお届けしておりますが、今日はしばし大阪を離れ、京都まで足を伸ばしてみましょう。

 京阪本線『深草』駅で降り、琵琶湖疏水がさらさらと流れる整然とした街並みを歩く。
 京都は大阪よりさらに暑い。けれど緑がとても多いので、自然の香気が暑さをやわらげてくれる。やっぱり京都って、いいわぁ。よろし押忍。特に繁華街ではなく、こういうナンてことない駅前にこそ情趣があるんだよ。

 山に向かって歩いていると、お寺さんの前で、こんな看板を見つけた。

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 『駐車したらあきまへん

 あぁ~、やっぱりエエなぁ~、京都弁。このはんなりとした、おたべな感じ。思わず、「えろうすんまへんなぁ」と車をどかしてしまう。これが大阪だったら「駐車アカン!」だろう。「チカン・アカン」みたいに(アカンで済むかよ!)。

 「あきまへん」と言葉の腰が柔らかいから、いっそう相手に違法駐車に罪悪感を抱かせるのだ。やさしげな物言いでじりじり結界を張ってゆく京都ならではの慣習が言葉に表れている。
 大阪の警告看板は高圧的だから、相手もムキになって「なにぬかすか、うっさいヴォケ!」と、反抗心を煽り、よけい車を停められてしまうんじゃないだろうか。だから違法駐車が絶えないのでは(いつもながらテケトーなことを書いております)。

 あぁ、一度でいいから京都の女子に「そんなてんご言わはったら、あきまへんえ~」と言われてみたい。めちゃめちゃ萌える。京都の人たちから「いつの時代の京女や!」と言われそうだが(吉村智樹)。

*明日からしばらく広島取材に行ってきます。次回の更新は来週。返事が滞りますが、乞うご容赦。時代はパーシャルじゃけん!(いつの時代の広島?)

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by yoshimuratomoki | 2005-08-24 06:34

Feelin’ Good~It’s PARADISE~

 8月は大阪ネタ月間です。

 以前にも書いたが、大阪市営地下鉄御堂筋線・堺筋線『動物園前』駅から南下する「動物園前一番街」は、大阪でもっともイイ湯加減の商店街だ。
 空気も時間もとろ~んとゲル状にとろけ、「悩み事だとか、日々の瑣事など、なんかもうどうでもええわ」気分になる。心が重たくなったら、ここに来ればいい。

 そんな商店街のなかで、ここのフラワームーブメントなフィーリングを象徴するような看板を見つけた。

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 『今日は気分がいいので営業してまーす』。どうも定休日はない模様(ていうか定営という概念がないのか)。パンダもゴキゲンで、思わずおっぴろげ。商売繁盛でササ持ってます。

 しかし手書きではなく、ちゃんと看板が作られているということは、「今日は気分が悪いので休みまーす」ヴァージョンもあるのだろうか?

 気分次第な店といえば、以前ピン芸人のほっしゃん。に聞いたスナックが凄かった。

 ある日、ふるびたスナックにふらりと立ち寄ったら、老婆が椅子を並べて寝ている。
「あの、今日はお店、やってないんですか?」と聞くと、「今日はやる気がしないから、そのへんにあるものテキトーに飲んで食いな。鍋におでんあるから」と。

 仕方なく冷蔵庫からビールを出し、数種の練りものが放り込まれただけのシンプルなおでんを自分で熱して食べた。
 そしてお金を払おうとしたら、「ん……1000円」と顔も挙げずに答えたという。間違いなく1000円以上飲み食いしたにも関わらずだ。

 こりゃ得したと、また別の日にそのスナックに行った。
 すると今度は老婆がやたらハイテンション。「今日は気分がいいから、そのへんにあるものテキトーに飲んで食っていいよ!」と。
 そして同じようにビールとおでんを食べ、いざお金を払おうとしたら、「今日は気分がいいから1000円でいいよ!」と答えたという。

 感情の起伏は激しいが、勘定は一定だったようだ(吉村智樹)。

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by yoshimuratomoki | 2005-08-23 03:38

ラブ・アフェイア

 今日の気候は8月最凶でしたね。強烈に暑いうえ湿度がドえらく高い。皆さん、無事に生きてますか?

 今月は大阪ネタをお届けしておりますが、皆さん、おそらくテキストを読む気力はないでしょう。ですので今回は、ひと言だけ。

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 『私、豚だけど お肉大好き(はあと)』

 お肉大好きって、他人事みたいに! 次はキミの番やっちゅうねん。

 驚くべきはこの看板、前回紹介した『まだ高いですか!!』の真横にあるんです。つまり阪堺電軌阪堺線『今船』駅前。ケッタイな看板が発生する磁場がある地帯としか思えない。磁場産業。

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by yoshimuratomoki | 2005-08-19 22:38

マルティプライス

 8月は大阪ネタ月間です。

 大阪人は店で、すぐ値切る。これはケチだからではない。「値切る」という、庶民のコミュニケーションなのだ

 ……なんていう大阪論がまことしやかに語られた時代があった。これは当たっているし、当たっていない。「かつては、そうだった」のだ。店側が客に値切られることを前提として価格設定ができた、好景気時代の話。

 いま値切りに応じる店は、大阪にもほとんどないだろう。例えば往時は「値切りの聖地」であった日本橋(東京の日本橋と違い、『にっぽんばし』と発音する)。東の秋葉原、西の日本橋と並び称される一大電気街だ。ここでは、かつては値切って買うのが当たり前だった。

 しかし家電の販路が郊外型チェーンに移り、どの店もディスカウントの統一価格となった。値切って買う習慣は、ここでは通用しない。

 そして日本橋は家電街からパソコン街に姿を変えた。どこに行っても同じ物が売られているため、過当競争で値段がどんどんさがっていく。値切りに応じようにも、もともとが底値なのだ。知人がかつての慣習のまま従業員に「兄ちゃん、ちょっとまけてーな」と気軽に言ったところ、「お客さん、いま平成ですよ!」とキレられたという。まるで南海キャンディーズ山ちゃんのように。そんなだから、いまは値切りに変わって「オマケつけ」が主流。グリコ状態である。

 値切りは好況時代の遺物。これは阪堺電軌阪堺線『今船』駅にほど近い店。店がこんなふうに逆ギレするのも、わからなくもないのである。

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by yoshimuratomoki | 2005-08-18 11:37

ダンシング・ヒーロー


 蒸し蒸しと暑い季節になると、思いだす。2年前だったかな。タヒチアンダンスを観ながらポリネシア料理がいただけるスポットを取材した。あの一夜は、最高に楽しかった。

 グリルされた肉や魚、バナナやタロ芋をムシャムシャ。トロピカルドリンクをゴクゴク。目の前では腰ミノさげたヒップアップ島崎似の男たちが火のついたリングをグルグル。太鼓がドコドコ。そして見目麗しい美女たちのフラでメロメロ。もうタノタノ(楽しかった楽しかったの略)。

 このように、世界の料理を味わいながら民族舞踊を楽しめる店は、けっこうあるもの。トルコ料理とベリーダンス、スペイン料理とフラメンコ、インドネシアやタイやパナマ料理の店でも、こういった趣向がある。

 日本も、芸妓さんの踊りを愛でながら懐石料理がいただける店がある。でも、なんか観るというより「鑑賞」しちゃうんだよな(←行ったことないくせに)。もっとこう、気楽に踊りと料理を楽しめる和食の店がたくさんあったらいいのに。

 さて、大阪の京阪本線『滝井』駅前で、こんな店を見つけた。

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 『踊るうどん』。もしかして、店主が踊りながらうどんを作ってくれるの? ダンス☆メン? あげ玉はミラーボールと呼んでるのか

 そういえば四国には、うどんと野菜を煮た「打ち込みうどん」という郷土料理があるそうだ。なんともハウスな、テクノな、トランスな。四国ではいったい、どんなうどんレイヴが繰り広げられているのだろう。

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by yoshimuratomoki | 2005-08-17 02:49

スウィート・メモリーズ

 前回に続き、大阪ネタを。

 大阪市営地下鉄御堂筋線・堺筋線『動物園前』駅で降り、惚れ惚れするほどダウンタウンな商店街を歩いていると、こんな店を見つけた。

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 お好み焼・うどん・めし……のあとが店名のようだが、表記が小さいうえに長く、よく見えないな。もうちょい近付いてみよう。

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 『うどん・めし 甘すぎてすいません

 えぇーっ! 甘すぎるって、なにが? お好み焼が? うどんが? めしが? 甘すぎるもなにも、甘いこと自体どうよ。本来それらはシュガーカット対象でしょ。すいませんって言われても。杉田かおるじゃないんだから。

 店名の由来を、謝ってる真意を訊こうにも、店が閉まっている。

 思うに店主が無類の砂糖好きなのでは。甘党のなかには、お菓子だけでは飽きたらず、おかずにまで砂糖をたっぷり使う人がいる。うどん玉に砂糖をまぶして食べたり、納豆に砂糖を入れるような人間スウィーツフォレストみたいな人、いるもんな。だから先に「うちはそういう味つけなんです」と断っているのかも。

 それとも店主自体が「甘すぎる」人なのか。

女「こんなに食べたら、太っちゃうわ」
男「いいじゃないか。かわいい君の量が増えるんだから
女「あま~い

 そんなスピードワゴンの小沢さんみたいな人だったり。

 暑さのあまり、甘露な妄想に浸っていると、アーケードにも看板がぶら下がっていることに気付いた。

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 『チャンポン 甘すぎてすみません

 なるほど、かけてもつれた謎が解けてきたぜ。推理してみよう。じっちゃんの名にかけて。

 チャンポンがメニューにあるということは、おそらく店主は長崎県出身だ。日本が鎖国していた時代、唯一、砂糖の貿易ができたのが長崎県。ゆえに九州ではさまざまな洋菓子が生まれ、日本中に洋菓子の文化が伝播していった。長崎街道はいまも砂糖街道(シュガーロード)と称されている。

 そして九州ではお菓子のみならず、調味料にも砂糖を多用するようになった。九州の醤油はたいへん甘いことで知られている。鍋物や煮物には最適で、「みりんいらず」とも呼ばれている。

 しかし大阪は古くから甘味に対して抵抗感のある土地だった。味が薄すぎることを「甘い」と表現するまでに。そんな大阪で九州の味を根付かせるのは、たいへんだ。だから先に「うちは関西風の味つけではないんです。ご了承ください」というメッセージがこめられているのではないだろうか。

 しかし、そんなことより「すいません」と「すみません」、どっちが正しい店名なんだろう。ま、どっちでもOkなんだろうな。そんなイイ湯加減の商店街です、ここ。

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by yoshimuratomoki | 2005-08-14 18:54

オール・スルー・ザ・ナイト


 かつて『話を聞かない男 地図が読めない女』という本が大ベストセラーとなった。この書名に異を唱えたい。僕は男だが、地図が爽快なまでに読めないのだ

 僕は普段から、用事もないのにさまざまな駅前をぶらぶらしている。そうしていると、偶然ヘンな看板や光景に出くわす。このブログに掲載した写真の数々も、大半がそうやって見つけたもの。

 しかし不思議なもので、他人から「面白い看板を見つけたよ。行ってみるといいよ」と場所を教えられたら、まずそこに辿り着けない

 今回紹介する写真は、大阪ではずいぶん前から語り種となっていた有名なネタ。だのに僕はわずか4日前に、やっと撮ることができた。関西のヘンな看板の本を2冊も出しているにもかかわらず定番がぜんぜん押さえられないのだ。一度は所在地の地図まで書いてもらったのに、辿り着くことができなかった。

 それが、このお店。

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 『喫茶軽食 とおりすぎてもいいんですか

 いくない! 街がいバスターとしては、あってはならぬことだ。なのに、ずっととおりすぎまくっていた。なぜだろう。なぜ気がつかなかったんだろう。この道、何度も通ったことあるのに。この道は、いつか来た道~。ああそうだよっ、うっせーな。

 以前このブログに「ストップ! ザ放水」という、立ち小便を諫める警告看板をアップした。が、実はアレ、この店を撮ろうと思ったのに結局見つけられず、あたりをぶらぶらしていて偶然撮れたものなのだ。

 でもね、でもね。いい若けえもんが言い訳させていただくと、駅前だとは聞いていたけれど、まさかこんなに駅前だとは思わなかったんだもの!

 この店は大阪市営地下鉄谷町線・阪堺電軌上町線『阿倍野』駅前にあるのだが、駅前というか、これ駅の前やん。てっきり、もうちょっと歩くと思ってた。駅前すぎて、駅の死角になるほど。あぁ、だからこういう店名なのか! 確かに下車数歩の喫茶店にいきなりダイブする人って、あんまりいないよな。電車のなかでずっとアイスコーヒーのことを考えてる人以外は。

 なんか自分の人生、ずっとそう。目標を立てると、ちっともそこに行けない。脇道に逸れてばかり。僕だって、もともとは同じexciteオフィシャルブロガーの西川りゅうじんさんみたいなトレンドライターを目指してたのに。えれぇ逆方向にキテるよ。

 で、大阪滞在時間があまりなかったので、結局このお店、とおりすぎました。看板に後ろ髪を引かれながら。後ろ髪、ないけど。

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by yoshimuratomoki | 2005-08-11 22:33

ストリート・オブ・ファイヤー


 ♪夏を~待てな~い、夏を~待てな~い。酷暑さゆり。それにしても、ちょいと暑すぎやしませんかい? おてんとうさんよう。

 一週間のご無沙汰です。8月に入って、初めての更新。ここんとこずっと、やれ「夏バテだ夏バテだ」とウザッピィことこのうえない愚痴を書きまくって皆さんのおメメを汚してきたわけですが、本当に夏バテになると、なにも書けなくなるもんですね

 とはいえ「暑いから出歩きたくな~い」なんて、いいともの時間にやっと起きる夏休みの小学生みたいなことを言ってちゃ、exciteさんとの約束「月10本ノルマ」が達成できない。敢えて火中の栗を拾う、心頭を滅却すれば火もまた涼しのたとえあり。酷暑に打ち勝つには、逆に関東でもっとも暑いところに行ったれ!

 というわけで夏になると記録的な高温になる埼玉県の熊谷に行ってきた(とはいえ炎天下を歩く勇気がないので、夜に。夜もイッタレ!)

 上越・長野新幹線、JR高崎線、秩父鉄道『熊谷』駅前に降り立った時、街を包むただならぬ匂いに驚いた。香ばしい。ていうかコゲくさい。昼間の狂おしい照りつけで街が燻られ、夜になってなお炭焼きのような残り香があるのだ。お昼にここにいた人たち、たまらんかったやろなぁ。人間焼き鳥状態。

 そんな熊谷の駅前をぶらぶらしていると、こんな焼き鳥屋が。

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 『焼きとりの店 火の車

 確かに熊谷は火がついたようにアツかったけれど……。今回のネタは笑えるというより、身につまされるというか。わかりますよ、そう訴えたくなる気持ち。僕も自営業者なので……。ウチもねぇ、火の自転車操業で(以下、愚痴が延々続くので割愛)。

 焼き鳥という食べ物は、意外と歴史が浅い。牛や豚に較べ安いお肉というイメージがあるが、それは昭和半ばにブロイラーが発達してからの話。かつて鶏は貴族が鳴き声を楽しんだり、その姿を愛でる鑑賞鳥だった。肉はおろか鶏卵すら食べることはほとんどなかった。

 ではいったい、なにを焼いて食べていたか。それは。五穀豊饒を祝うため、伏見稲荷の参道で串打ちした雀を焼いて売りはじめた。これが焼き鳥の起こりとされている。雀は稲作のさまたげになっていたから、こうなりゃこっちが食っちゃえ、ってことだったんだろうな。

 鶏は安いというイメージが巷にあるから、いい地鶏を仕入れても、なかなか値段を高くできない。食材にこだわる焼き鳥屋さんほど、利が薄くなる。まさに雀の涙。そりゃ火の車にもなるよな。だから皆、もっと焼き鳥を食べよう。冷たいビールと焼き鳥、最高だよ。火の車だけあって、火力には自信があるだろう(吉村智樹

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by yoshimuratomoki | 2005-08-07 20:02