秋祭りといえば

処暑と呼ばれる日を過ぎてなお、まだまだ暑い日が続く。
とはいえ空にはうろこ雲が広がり、遠くの村から笛や太鼓など祭りを準備する音が聞こえてくると、秋の訪れを感じずにはいられない。

日本を代表する秋祭りといえば、やはり、

a0037241_21342095.jpg


学生ズボンまつり」にとどめをさす
これに異論を唱える人はまずいないだろう。

日本に住んでいながら、メイドインジャパンのものになかなか触れることができない時代だ。
安い衣料品で国産のものを見つけるのは至難の業。
浴衣や帯、足袋など和服ですら、既製品なら中国製が当たり前。

そんなご時世にあって、国内の9割が国産品という素晴らしい衣服がある。
それが学生服

日本の学生服の9割が国内で作られ、さらにそのうち7割は岡山県倉敷市の児島で生産されているというから驚く。
年間を通じて降雨量が少なく、干拓地が多い児島地区では、江戸時代より綿の栽培と足袋の製造が盛んで、この足袋生産で培った技術がのちの学生服産業となった。

ゆえにこの地域では、綿花の玉がはじける9月になると、大人たちが頭に学生ズボンをかぶり、ベルトを振り回しつつ「勉強しない子はいねが~」「宿題やってねえ子はいねが~」と叫びながら練り歩く収穫祭「学生ズボンまつり」が行われる

そして不良学生めがけて大きな柑橘類をぶつけることから、改造学生ズボンのことを「ボンタン」と呼ぶようになったとか。

知らんけど。

おもしろ街ネタ、ゆるゆる街ネタ、B級珍スポット満載!
週刊メールマガジン「吉村智樹の街めぐり人めぐり」(毎週月曜日発行)
(角川マガジンズ/ちょくマガ)

http://chokumaga.com/magazine/?mid=107
▲記事の一部をお読みいただけます。ぜひ覗いてみてください。

9月中にお申込みいただくと、9月中に発行されるメルマガはすべて無料でお読みいただけます。

吉村智樹事務所メールフォーム
http://www3.to/tomokiymail
[PR]

by yoshimuratomoki | 2013-08-31 21:36 | 滋賀県

「高橋、冷麺また始めるってよ」

このところとても涼しい日が続き、深夜は長袖に着替えることすらあった。

「ああ、このまま秋になればいいな」と思っていたのだが、考え激甘だった。
猛烈な暑さが、ぶりっと、ぶり返してきたのである。

一度は去った熱帯夜が再び続くとなれば、飲食店はひとたび仕舞ったかき氷のマシンをまた引っ張り出さなきゃいけないだろう。
コンビニは秋仕様で始めた肉まんの補充量を計算しなおさなきゃならないだろうし、ラーメン店は一度打ち切った冷麺を再開しなきゃならないだろう。

たとえば、この貼り紙のように。

a0037241_13132828.jpg


さてここで問題なのは、「高橋さん」と「冷麺」の関係性だ。

1、冷麺が大好きだった常連客の高橋さん。
涼しくなって冷麺がメニューから消え、心底がっかりしている様子だった。
そんな高橋さんへ向けた、冷麺再始動のメッセージ。

2、「ラーメンは熱いものと決まっている。冷麺なぞもってのほか」というアツアツラーメン原理主義の自称グルメ評論家・高橋さんへ向けた店側のアンチテーゼ。

3、伝説と呼ばれた冷麺のレシピを残し、天へと召された神業の調理人・高橋さん。
そんな高橋さんへ「また今年も、あなたが遺してくれた冷麺、始めさせていただきます!」という誓いの言葉。

4、かつて小泉今日子が自分のことを「コイズミさん」と呼んでいたように、「高橋さん(自分のこと)、冷麺また始めました、みたいな(てへぺろ)」と、ちょいとトンガリキッズ気取りの貼り紙。

なんだろうね、高橋さん。

しかしそれより気になるのが、ここで言う冷麺が、果たして「冷麺なのか冷やし中華なのか」、ということだ。
(関西では、冷麺と冷やし中華は別の食べものなのです

おもしろ街ネタ、ゆるゆる街ネタ、B級珍スポット満載!
週刊メールマガジン「吉村智樹の街めぐり人めぐり」(毎週月曜日発行)
(角川マガジンズ/ちょくマガ)

http://chokumaga.com/magazine/?mid=107
▲記事の一部をお読みいただけます。ぜひ覗いてみてください。

8月中にお申込みいただくと、8月中に発行されたメルマガはすべて無料でお読みいただけます。

吉村智樹事務所メールフォーム
http://www3.to/tomokiymail
[PR]

by yoshimuratomoki | 2013-08-30 13:16 | 大阪府

「彼女募集中」です

京都の東大路通りを歩いていたときのこと。
足元から、ただならぬ悲しい波動が伝わってくるのを感じ、ふと地面を見たら、これが貼ってあった。

a0037241_1555452.jpg


彼女募集中

こんな汚い合板の木端に殴り書きして、しかもアスファルトに直接貼りつけたところで、彼女なんて見つからないだろう。

とはいえ、恋を失ってうつむいて歩いている女子には、この地底からの叫びが、案外効くのかもしれない。
「上を向いて歩こう」は名曲には違いないが、実際問題、人間は上を向きながら歩き続けることなんてできないのだから

「上を向け」「前向きに」と、自分にうそをついて無理にポジティブに生きていると、道端に落ちている恋に気がつかず、通り過ぎてしまう。
楽天的もいいけれど、落転的な気分の日が自分を救う場合もある。

ところでこの募集、どこに応募すればいいの?


おもしろ街ネタ、ゆるゆる街ネタ、B級珍スポット満載!
週刊メールマガジン「吉村智樹の街めぐり人めぐり」(毎週月曜日発行)
(角川マガジンズ/ちょくマガ)

http://chokumaga.com/magazine/?mid=107
▲記事の一部をお読みいただけます。ぜひ覗いてみてください。

8月中にお申込みいただくと、8月中に発行されたメルマガはすべて無料でお読みいただけます。


吉村智樹事務所メールフォーム
http://www3.to/tomokiymail
[PR]

by yoshimuratomoki | 2013-08-29 15:09 | 京都府

お客を拒絶する店

先日、十三(じゅうそう)のトークライブハウス「シアターセブン」にて開催された『山内圭哉の暗黒大紀行 その伍~バンコクからチェンマイ編~』というイベントにゲスト出演させていただいた。

これは俳優・アーティストの山内圭哉さんが毎回諸外国のキワドめな場所に足を踏み入れ、そこで撮った画像を上映しながらトークしようというシリーズイベント(今回はバンコク~チェンマイ)。
言わば“命がけの路上観察”。

650枚に及ぶ画像は、どれも闇の世界を飛ぶ蛾のように毒々しく、画像がまき散らす鱗粉にまみれながら終始大爆笑となった。

そしてこのイベントは、十三で開催されることがもっともふさわしい、と思った。

十三という街も、タイに負けじと味わい深い暗黒が横たわっている

大阪市内ではおそらく十三だけだろう。
「アルサロ」「ヒルサロ」なる前時代型風俗がずらりと並んでいまだ健在なのは。
大阪市内ではおそらく十三だけだろう。
1時間380円のラブホテルが存在するのは

そこにいるだけで胸が高鳴る、愛すべき猥雑なムードがたまらない。

枝分かれに継ぐ枝分かれで狭路がダンジョンと化した街。
梅田からたったふた駅ながら、淀川によって「街のグランフロント化」が奇跡的にせき止められている街。
そして「第七藝術劇場」「シアターセブン」「ファンダンゴ」「そとばこまち」「怪談社」など、清も濁も貪欲に飲み込むカルチャーゾーン。
大阪の原風景を味わうのなら、実はミナミではなく、新世界でもなく、十三なのかもしれない。

しかしながらこのカオス然とした街は、十三バージンには相当ハードルが高いようで、せっかくお目当ての芸人のライブがあるというのに、阪急電車の駅を降りた瞬間に怖くなり、引き返してしまった女子もいたという

でも思うのだ。
街でも人間関係でも、そこにある空気を守るためならば、排他的になるのはそう悪いことではないのではないか。

国道176号線のガード下。
照明のルクスが低く感じる十三の中でもとりわけ薄暗く、日暮れに歩いているとどんどんこころもとなくなっていく。

そこにあった一軒の中華料理店の店名は、十三アマチュアに対する、街からの返答そのものだった。

その名は、↓

a0037241_95053.jpg

[PR]

by yoshimuratomoki | 2013-08-25 09:51 | 大阪府