お客を拒絶する店

先日、十三(じゅうそう)のトークライブハウス「シアターセブン」にて開催された『山内圭哉の暗黒大紀行 その伍~バンコクからチェンマイ編~』というイベントにゲスト出演させていただいた。

これは俳優・アーティストの山内圭哉さんが毎回諸外国のキワドめな場所に足を踏み入れ、そこで撮った画像を上映しながらトークしようというシリーズイベント(今回はバンコク~チェンマイ)。
言わば“命がけの路上観察”。

650枚に及ぶ画像は、どれも闇の世界を飛ぶ蛾のように毒々しく、画像がまき散らす鱗粉にまみれながら終始大爆笑となった。

そしてこのイベントは、十三で開催されることがもっともふさわしい、と思った。

十三という街も、タイに負けじと味わい深い暗黒が横たわっている

大阪市内ではおそらく十三だけだろう。
「アルサロ」「ヒルサロ」なる前時代型風俗がずらりと並んでいまだ健在なのは。
大阪市内ではおそらく十三だけだろう。
1時間380円のラブホテルが存在するのは

そこにいるだけで胸が高鳴る、愛すべき猥雑なムードがたまらない。

枝分かれに継ぐ枝分かれで狭路がダンジョンと化した街。
梅田からたったふた駅ながら、淀川によって「街のグランフロント化」が奇跡的にせき止められている街。
そして「第七藝術劇場」「シアターセブン」「ファンダンゴ」「そとばこまち」「怪談社」など、清も濁も貪欲に飲み込むカルチャーゾーン。
大阪の原風景を味わうのなら、実はミナミではなく、新世界でもなく、十三なのかもしれない。

しかしながらこのカオス然とした街は、十三バージンには相当ハードルが高いようで、せっかくお目当ての芸人のライブがあるというのに、阪急電車の駅を降りた瞬間に怖くなり、引き返してしまった女子もいたという

でも思うのだ。
街でも人間関係でも、そこにある空気を守るためならば、排他的になるのはそう悪いことではないのではないか。

国道176号線のガード下。
照明のルクスが低く感じる十三の中でもとりわけ薄暗く、日暮れに歩いているとどんどんこころもとなくなっていく。

そこにあった一軒の中華料理店の店名は、十三アマチュアに対する、街からの返答そのものだった。

その名は、↓

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# by yoshimuratomoki | 2013-08-25 09:51 | 大阪府

京都スナップ 「ポイ捨ては独り身のはじまり」

以前ブログで「やめろ、ひったくり。彼女が出来ないぞ!!」という、大きなお世話にもほどがある警告看板を採りあげたことがあった。

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先ずそういう問題じゃないし、「彼女が出来ないならやめよう」って思うひったくり、いないだろ、っていう感じで、なんかいつもの調子なことを書いた記憶がある。

さて先日、妻が京都でこんな写真を撮ってきてくれた。

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「ポイ捨ては独り身のはじまり byもえりか」。

これまたお節介な。
まるで「やめろ、ひったくり。彼女が出来ないぞ!!」と生き別れになった妹のようだ。

かつては男が吸い終わったタバコをピーンと指ではじいて道端に捨てるのがカッコいいと思われる時代があった。
実際にモテてもいた。

しかし時代は変わった。
いまそれをやったからと言って、かっこいいと思う女性はいやしないだろう。
それどころか路上喫煙をした時点で恋愛対象とはみなされない。
ポイ捨てすれば、ポイ捨てされる。
もえりかもきっとそう言いたいのである。

ところで誰なんだ、もえりか
片桐えりりかならニコニコ生放送事件で知ったけど。
たばこのポイ捨て同様、やはり火の気にはご注意
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# by yoshimuratomoki | 2012-12-31 11:42 | 京都府

2013年1月8日(火)「この街がスゴい!vol.3」で初笑い

放送作家の東野ひろあきさんが大阪・福島区で開校していらっしゃる現代の寺子屋「さばのゆ大学」。

こちらで2013年1月8日(火)の夜、「この街がスゴい!vol.3」という授業(という名目の画像上映トークの会)をさせていただくこととなりました。

街で出会った、どうしようもなく心が騒ぐ風景や看板・貼り紙などをプロジェクターで上映しながら、体系だててお話をし、街歩きの楽しさを知っていただこうという試みです。
新春の笑い初めに、ぜひ遊びにいらしてください。

▼「さばのゆ大学」とは ?
http://sabadai.com/


開催場所は大阪の福島にあります「さばのゆ温泉」。
かつてはお蕎麦屋さんだったそうで、その頃の雰囲気をそのまま残した、おもむきのある和室スペースです。

「昭和の終わりかけの頃の深夜テレビみたいな、けったいで笑える、それでいて、あとでじんわり、ええ感じやなーと思える。そんなイベント/交流飲み会のメッカ、ヤングの社交場です」とのこと。

お客さんはビールやソフトドリンクなどを飲みながら、くつろいでお楽しみいただけます。

▼これまでの雰囲気
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さばのゆ大学「この街がスゴい!vol.3」

講師:吉村智樹

入場料:1800円+1ドリンク
(要予約 sabanoyuonsen@gmail.com)

日時:1月8日(火) 19時半スタート

場所:さばのゆ温泉(大阪市福島区福島2丁目9ー10 2階)

アクセス:JR東西線「新福島」から徒歩2分
阪神電車「福島」、JR大阪環状線「福島」、京阪電車「中之島」から徒歩5分


地図:http://sabadai.com/access/index.html

ちなみに一階は松尾貴史さんプロデュースのカレーショップ「般゜若(パンニャ)」の大阪店です。
http://www.pannya.jp/main/

「般゜若(パンニャ)」の地図で来られたら、間違いありません。

ちなみにちなみに、「般゜若(パンニャ)」のカレーはとってもおいしいので、ぜひ開場前にお召し上がりください。
(さばのゆ大学の学食と呼ばれています)。

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# by yoshimuratomoki | 2012-12-29 02:57 | 大阪府

滋賀県スナップ 「マイコン」

JR「彦根」駅で降り、南へとくだってゆくと、21世紀への扉を見失った迷子のような、居心地のよいかげりが横たわる街が現れる。
懐古調と呼ぶまでには発酵していない、レトロなりかけな街。
滋賀県にはこういった、愛すべき、こさびしい通りがたくさんある。

人の往き来がまばらなこの街をノンシャランに歩いていたら、一軒の電器店に、まさに街のムードを象徴したこんな看板が遺っていた。

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「マイコン ビデオ レーザーディスク ワープロ」。

どれも一世を風靡しながら時代の役目を終えた“古びた最新機器”。
「マイコン」の書体が8bitチックな粗いドットで形成されているのが凝っている。
そうそう、このギザギザこそが未来への階段だった。

パソコンの前身と言える「マイコン」って言葉、もう通じないだろうな。
石原良純が『太陽にほえろ!』で「マイコン」と呼ばれていたことも。

以前、電車の中でおばちゃんふたりがしきりに「マイコンはええわ~。やめられへんわ~」と言っていたので、この世代はまだパソコンではなくマイコンなのか? と思ったら、佃煮の「舞昆(まいこん)」のことだった。
ほかほかの白ごはんに舞昆を乗せて食べたら最高なのだと。
マイコンにはマウス、まいこんにはライス。
時代とともに「COMP(コンプ:コンピュータ)」の姿は変われど、昆布はいつの時代もなにも変わらないようだ。
なんだその話。

ところで「マイコン」を、僕はてっきり「マイ(私の)コンピュータ」の略だと思っていた。
これまで研究室にしかなかったコンピュータを私物化できるようになった、そういう意味なのだと。
そしてのちに「MY(マイ)コンピュータ」がさらに個人占用の度合いを高め、「Personal(パーソナル)コンピュータ」「パソコン」へと深化を遂げたのだと。

……マイクロコンピュータの略称だったんですね。
しかもマイクロコンピュータ自体が「CPUとしてマイクロプロセッサを使用したコンピュータ」の略なのだとか。

で、CPU……って、なんだ。
石原良純に訊けば、タウンページで調べてくれるかな。


吉村智樹事務所http://www3.to/tomokiymail
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# by yoshimuratomoki | 2012-12-28 15:57 | 滋賀県

京都スナップ 「謝肉祭」

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お肉屋さんの名前が「謝肉祭」……。

謝肉祭とはズバリ直言して「肉を絶つ祭」のこと。
ラテン語で「carnem levare」と表記し、日本語訳すると「肉よ、さらば」。
お肉屋さんと、本来それにもっとも遠い店名が、なぜかミートしているのだ。

確かに謝肉祭自体は、お肉を食べて祝うお祭りに違いない。
カトリック教国では、3月9日から四旬節(イエスが荒野で断食した40日間に日曜日を加えた46日間)のあいだ、肉食を禁じている。
長いあいだ肉食ができなくなるため、前日にあえてたくさんお肉を食べるお祭りを行い、これを謝肉祭という。

そういった点ではパーティ気分でお肉をふるまうにはもってこいのネーミングなのだ。
が、それから46日間も、誰もお肉が食べられないのだから、経営が心配である。

ちなみに世界最大の謝肉祭「リオのカーニバル」では、コーフンした男女がいたるところでシテしまうため8400万個もの避妊具が無料配布されるという。

まさに肉食。
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# by yoshimuratomoki | 2012-12-13 17:48 | 京都府